2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー

日本の心!はしの科学  #380 97/05/11


 日本人の心ともいえる、お箸。日本の食文化はこの2本の棒なしには語ることができません。ところが、今、箸をうまく使える人がどんどん減っているといいます。あの器用な所さんですら普段は正しく持っていない!?のだから驚きです。

 もともと日本人は手でご飯を食べていました。そこに箸が中国からやってきたのは7・8世紀頃。世界でも箸を使うのは、日本をはじめ、中国・韓国・ベトナムなど、アジアの一部の国だけ。ところが、すべての料理を箸だけで食べるのは日本だけなのです。他の国は汁物などにスプーンやレンゲを使います。ずばり、箸は日本独自の文化なのです。

小笠原流に指導を受ける矢野さん そこで、矢野さんが食事作法の専門家、小笠原流に入門!ところが、一口食べるまでに2度3度と注意されてしまいます。一般的にいけないとされている、迷い箸や刺し箸などから、涙箸や寄せ箸などえっこんなものまでという奥が深い箸の作法。普段は知らないけれど、箸には様々な作法があるのです。

 最近は、箸をうまく使えない人が増えているといいます。そこで、小学校にウオッチングに出かけました。右を向いても左を向いてもいるわいるわ・・・なんと統計では小学生の8割以上が箸をきちんと持てないのです。さらに、街に出かけても、正しく持てない大人がたくさん!!間違った持ち方も奇妙奇天烈、箸を回転させながら使う人や、交差させて使う人など様々です。しかも、正しく持てない人は、ほとんど開き直っていて、直す必要性を感じていないというのです!そこで、箸の持ち方の重要性を検証するため大実験!様々な間違った持ち方の人と、正しい持ち方の人で、皿から皿へ大豆の移動競争!ところが、意外に差が出ませんでした。一方、両者の箸先にかけることのできる力、圧力を測定してみると、こちらは明らかに正しく持てる人の圧倒的勝利でした。

箸でボールをつかもうとするがうまくいかない所さん では、なぜ正しい持ち方の人でないと、重い物が持ち上げられないのでしょうか。正しい持ち方の人と、間違った持ち方の人それぞれの腕と手に筋電計を付けて、重いものを持ってみました。すると、正しく持てない人は、筋電計に激しい反応が出たのです。正しく持てない人は、筋肉にに負担がかかっているのです。



ポイント正しい持ち方こそが筋肉を有効に使っている!!


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