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所もファン相撲の科学  #416 98/01/25

 日本の国技といえば、「相撲」。まわし一丁の巨体が激しくぶつかり合い、勝負は瞬時に決まります。単純なように見えても、そこには奥深い科学が隠されているのです。何はともあれ、矢野さんが入門すべく、扉をたたいたのが明治大学の相撲部。学生相撲では向かうところ敵なしの強豪です。まずは稽古に参加する矢野さん。相撲の基本、四股にチャレンジ。選手は平気で100回以上こなす中、矢野さんは10回でギブアップ!すり足やぶつかり稽古にも挑戦しますが、どうもへっぴり腰です。体格こそ遜色ないのですが、とくに立ち会いではあっという間に吹き飛 ばされてしまい、全然勝負になりません。

相撲選手のレントゲン写真
 いったい相撲選手のパワーはどのくらいあるのでしょうか?矢野さん、アメフトの選手、相撲選手で比較してみます。まずは矢野さんの張り手。素人にしてはまあまあの263kg。次はアメフトの選手で、437kg。そして、相撲の選手は…なんと614kg!大相撲の力士になると1000kgを越えるとも言います。

 すごいパワーに耐えるには、すごい体が必要になります。そこで、相撲選手にCTスキャンによる分析にトライしてもらいます。CTスキャンいっぱいに吸い込まれていく相撲選手の体。ただ太っているだけの矢野さんとは違い、脂肪の下に隠された恐ろしいまでの筋肉が隠されていました。


所のポイント相撲選手は脂肪をまとった狼だった!


 相撲に必要なのは「まわし」と「土俵」だけ。それだけに土俵は相撲にとって大切なものです。土俵は土を固めて作られており、その上に砂がまかれています。取り組みを見ていると、選手が砂ですべっているように見えます。そこで、すべらないように砂を取り除いて相撲を取ってもらいます。すると、何だかとりにくそう。そこでさらに、まわしに加速度計をつけ、衝撃力を測定してみます。スパイクを履き、まったくすべらない状態と、はだしで普通の状態との比較すると…砂で滑らないとなんと衝撃力が4倍にも!安全のため相撲には砂が不可欠なのです。

2面・抜重、身を沈める
 体重別の階級がないのが相撲の魅力のひとつですが、自分の体重の二倍もあるような巨漢に勝つには、いったいどんな秘密が隠されているのでしょうか?太ったスタッフがサンシャインのエレベーターの中で体重計に乗って、実験してみます。

 エレベーターが下がり始めると…なんと体重計の針が動いた?見かけの体重が減っているのです。そして、ブレーキが掛かり減速し始めると…今度は針が逆の方向に動き、体重が増えているように見えます。それと同じことが、実際の相撲競技の中で起こっています。ヒザを曲げた瞬間や、ヒザが伸びきったときに重さが抜け、投げやすいタイミングなのです。


所のポイント相撲は一時的に見かけの体重が軽くなったときがチャンス!



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