2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー

科学で習得 きれいな字  #470 99/02/28

 最近、世の中を騒がし、日本人の暮らしを変えたものといえば、やはりなんといってもパソコンやワープロ。これらの機械を使えなければ現代人ではない、とまで言われております。その特徴のひとつとして挙げられるのが、キーボードを叩いて文字を入力するということ。すっかり自分の手で文字を書くという作業が減りました。そのせいかどうか分かりませんが、年輩の人はともかく、街では字の下手な若い人が急増!そこで、今回はこれを見ればあなたもきれいな文字が書ける!?「きれいな字」の科学です。

目頭虫穴と書いた紙を持つ矢野  とりあえず、実状を把握するため、最近の若い人の字がどこまで汚いのか、チェック!20歳前後の男女30人を集め、何も線のない白い紙にテキストを書き写してもらいます。そして、その出来・不出来を多数決で審査して頂くことにしました。すると、読みやすい字の上位に選ばれた人は、女の人ばかり。さすがにかなりの手練れです。若い人の中にも、字の上手い人はいるんですね。で、下手な人はというと・・・男ばかりのうえ、う、これはすごい!我らが矢野さんと負けず劣らず!実は矢野さんも大の悪筆。こんな字ホントにきれいになるの?

 文字を書くのに欠かせないのが筆記具。代表格の鉛筆やボールペンに共通しているのが、なぜか基本的に六角形だということ。そこで、三角形、四角形、五角形、六角形の4つの種類の鉛筆を用意し、どの鉛筆が一番腕に負担が少ないか実験してみましょう。すると・・・なんと三角形が一番負担が少ないことが判明!三つの指を使ってペンを持つため、三角形が自然だというわけなんです。ところが、三角形の鉛筆はとても使いづらい!実は、人間は字を書くとき無意識に鉛筆を回転させているのです。そのため、三角形よりも回しやすい六角形を心地よく感じるの でしょう。

アイカメラの映像の合成画面  読みづらい字を呼んでいるとどうして疲れるのでしょう?そこで、読みやすい字と読みづらい字で、アイカメラを使って視線の動きをチェックしてみます。同時に時間も計測します。読みづらい字は、つっかえつっかえ。すらすら読める読みやすい字よりもずいぶん時間がかかってしまうのです。

 キーボードから入力するだけがパソコンの文字入力方法ではありません。音声入力などの他に、なんと人間の書いた文字を読みとって、データに変換してくれる便利なソフトがあるんです。ただし、機械だから汚い字はどうしても認識し間違いを起こしてしまいます。そこで、機械にも読みやすい字と読みにくい字を読みとってもらい、どのくらいの誤差が出るのか実験です。すると・・・153文字のうち、読みやすい字ではたったの3文字しか間違いがありませんでした。ところが、読みにくい字では25文字も間違いがありました。
 
 
所のポイント読みやすい字を書くポイントは・・・
1、行間・字間を適度に開ける
2、大きさを統一する
3、一文字一文字崩さず丁寧に書く 


 読みやすい字を書くために日夜努力を続ける矢野さんと男子学生達。ところが、彼らが字を書いている姿をよくよく観察していると、なんと、字が上手くない人は、お箸を使うのも上手くないことが多いのです。ペンの持ち方はきれいな字を書くためにはとても大切なこと。持ち方がおかしいと、筋肉への負担も多く、ペン先にかかる筆圧も高くなるため、ペンを自由に動かすことができないのです。
 
 
所のポイント正しいペンの持ち方は読みやすい字を書くための第一歩!


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