2回目でもおいしい!目がテン!?ライブラリー


珍種発見! アリジゴク  #486 99/06/20

  アリジゴク、と聞いて、どんなものを想像しますか?子供のころアリジゴクにアリを放り込んで遊んだ人も多いはず。そうでない人も、軒先などの砂地にすり鉢が作られているのを見たことありませんか?
 
 とりあえず、アリジゴク探しに出かけた矢野さん。情報では、矢野さんの自宅・市川近辺にもかなりのアリジゴクがいるということなんですがすると、いるわいるわ、雨のあたらないような軒先や木の根元などのあちこちにすり鉢ができています。市川だけではありません、東京タワーの隣の芝公園にも、アリジゴクはたくさんいるんです。
 
 
所のポイント都会でもいろんな所にアリジゴクがいる!

 
 そこで、アリジゴクとはいったいどんな虫なのか、試しにすり鉢を掘り返してみることにしました。まだアリジゴクを見たことがないという魚住アナですがいきなり手のひらにアリジゴクを乗せられた魚ちゃんが絶叫!その姿は、巨大なアゴを持ち、細かい毛の生えた見たことのない虫だったのです。
 
 アリジゴクはいったいどうやってあのすり鉢のようなくぼみを作るのでしょうか。そこで、アリジゴクが巣を作る様子をチェックすることに。アリジゴクは後ろにさがるように土にもぐりそのままもぞもぞしていましたがいきなり、アリジゴクはその大きなあごを使って、砂をどんどん外へと放り投げていくではありませんか!実は、この砂を投げる、という動作が、砂の特徴を活かしたすり鉢作りに役立っているんです。土を放り投げると、細かい粒は手前に落ち、大きな粒は遠くまで飛びます。つまり、アリジゴクの中心には細かい砂ばかりになるということ。細かい砂の方が、より急なアリジゴクを作ることができるのです。それだけではありません、アリが罠にはまると、どんどん砂を投げつけ、アリジゴクから脱出しようとするのを妨害するのです。
 
 アリ以外にも、ダンゴムシなど他の虫もアリジゴクの餌食になります。そこで、アリジゴクがいったいどうやって虫を食べているのか見てみるとなにやら食べ終わったころにポーンと外に放り出されてしまったものが!なんと、それはアリの抜け殻。アリジゴクはアリの体液をすって、他の部分を捨ててしまうんです。
 
アリジゴクが登れず  いったんはまると、二度と出て来られないのがアリジゴク。そこで、アリの気分を味わうため、巨大アリジゴクに矢野さんが挑戦!高さ5mのアリジゴクに矢野さんはただただもがくばかり。ところが、登山家のように落ち着いて、足下を踏みしめながら一歩一歩歩みを進めてみたところ、案外簡単に脱出することができたんです。ただし、アリにはとてもそんな余裕はありませんね。
 
アリジゴクは1年から2年ほどでさなぎになり、その後1ヶ月で成虫になります。成虫はウスバカゲロウと呼ばれ、すきとおった羽が美しい昆虫です。ところが、なんとウスバカゲロウは1ヶ月以上も生きます。カゲロウの命がはかなく、数日しか生きていられないというのは、別のカゲロウのお話なのです。
 
 
所のポイントアリジゴクの成虫はウスバカゲロウだが、その命は決してはかなくない!

 
コケをみにまとったアリジゴク  アリジゴクにも様々な種類があります。そこで、矢野さんがアリジゴクの本場新潟へ!超巨大ですり鉢をつくらず、前進して積極的に獲物をとらえるアリジゴクや、体にコケをまとって擬態し、それと気づかず近づいた獲物をとらえるアリジゴクなどがいるんです。
 

 
動物(地上)編へ BACK NEXT

ジャンル別一覧日付別一覧

[目がテン!?ライブラリーフロントへ]