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  • #180 森田千晶(和紙作家)
  • 2025年3月14日(金)放送
  • 今日の冒険者は、森田千晶。
    手がけるのは、自らデザインした模様の型紙で漉く「透かし和紙」。
    レースのような和紙は、空間に優しい風をふきこむ。
    現代の生活に取り入れやすい、多彩な和紙作品を生み出している。
    原料となる楮(こうぞ)の栽培に始まり、全てを繊細な手作業で行う
    森田さんの和紙づくり。

    ターニングポイントは、埼玉県小川町で伝統的な和紙の修行をしていた頃。
    修行開始から約8年後、ペーパーアートが盛んなオランダに渡った。
    そこで出会ったのは、アーティストたちによる様々な「紙」を使った表現。
    「自由でいいんだ!思うような表現をしていいんだ」―――。
    新たな世界が広がった。

    そして今、和紙の魅力を伝える活動にも取り組んでいる。
    大学で教えたり、福祉事業所と一緒に和紙を作り、展示会も開催。
    見て、触れて、温かな和紙の世界を伝え続けている。

    植物と水という、自然の恵みから生まれる和紙。
    だからこの紙は貴重で、大切に未来へつないでいきたい。
    先人たちから受け継いだ技術とともに。

    ミライはきっと、変えられる。