イントロダクション

走る者、伝える者――
箱根駅伝にすべてを懸けた、熱き闘い、開幕。
国民的作家・池井戸潤が、
十余年の歳月と情熱のすべてを注いで描き切った
青春群像劇『俺たちの箱根駅伝』。
「もう二度と、こんな小説は書けないでしょう」
池井戸自身がそう語る渾身の一作が、ついにドラマ化。
物語の舞台は、「箱根駅伝」の生中継を担う大日テレビ・スポーツ局。
チーフプロデューサーの徳重亮は、
「紅白越えの視聴率を!」と息巻く編成局長から
無理難題を押しつけられ頭を抱えていた。
“失敗は許されない”国民的生中継の裏側で、
次々と降りかかる不測の事態を前に決断を迫られていく。
ディレクターの宮本菜月もまた、
初めての大役に応えようとするあまり、周囲と衝突。
チームの足並みが乱れる中、
果たして、選手たちの最高の走りを届けることはできるのか――
一方、駅伝関係者の間では、古豪・明誠学院大学の新監督に、
突如、サラリーマンの甲斐真人が就任したことで波紋が広がっていた。
監督経験ゼロという異色の経歴。
甲斐の型破りな指導は、
陸上競技部員たちの間に不安と反発を生んでいく。
1987年以来、箱根駅伝を生中継し続けてきた日本テレビが、
主催・関東学生陸上競技連盟の全面協力を得て贈る、前人未踏の映像プロジェクト。
改革か、それとも信念か。
選手たちの“今”を伝えるべく箱根中継に心血を注ぐテレビ中継スタッフたち。
そして、どん底からの逆転を狙う崖っぷちランナーと新人監督。
希望のたすきを、未来につなげることはできるのか。
箱根にすべてをかける者たちの熱き闘いが、いま始まる。
逆境に立ち向かう、すべての人へ――