#629 『桶作りの音』(16/6/19 放送)

長野県 木曽郡 上松町

「木曽材木工芸品」は、木曽五木(ヒノキ・サワラ・アスナロ・コウヤマキ・ネズコ)を素材として作られる小木工芸品の総称。木曽材木工芸品のひとつでもある湯桶は、作る時にカンナ掛けの音やそのリズムも出来に左右するという。作業場の中からは、カンナ掛けや桶を作る小気味の良い音が響いています。

#629

■ DIRECTOR'S COMMENT

今回撮影に伺った「桶数」さんですが、桶作りにおいて表彰されたり、風呂桶をミラノサローネに出展されるなどで有名な桶屋さんです。今回、社長はご多忙により出演して頂く時間がなく、かわりに三代目である息子さんに桶を作って頂きました。その息子さんですが、昔は工房の横に住居があり、幼少の頃から桶を作る音を聞いて育ったそうです。時には社長から、何もしなくていいから、そこに居て音を聞いていろ、と言われた事もあったそうです。一流であればあるほど道具を大切にする為、カンナの音がひっかかる事がなく、綺麗で透き通ったような繋がった音がしていたといいます。職人の伝統技術は見るだけではなく音を聞いて引き継がれていく。職人について考えさせられた良いロケとなりました。(村上宗義)

■ ACCESS

塩尻駅から上松駅まで電車で約1時間

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