#778 『鹿島祭り』(19/5/26 放送)

秋田県 湯沢市

湯沢市岩崎地区には、高さ約4mほどにもなる巨大な藁人形を作って町の入り口に奉る風習があります。この人形は鹿島様と呼ばれ、災いや病気などの侵入を防ぐとされています。年に1・2回鹿島様の藁を交換する祭りが開かれ、「鹿島祭り」と呼ばれています。辺りからは藁を叩く音や古くなった藁を燃やす音などが聞こえてきます。

#778

■ DIRECTOR'S COMMENT

今回は「お祭り」と名はついていても、声を発したり太鼓を叩くようなものではなく、神様を「作りかえる」という珍しいお祭りでした。このお祭りでなんとも興味深かったのが、それでは始めましょうという保存会会長の声を始まりに、号令などなく黙々と皆が作業を始める事です。これは誰が何をするかの役割が決まっているからで、家ごとなどに伝わって来たからだそう。そして自分の作業が終わるとすぐに別の作業を手伝うといった感じで、お祭りは午前中数時間でサクッと終わってしまいました。これはこの地に根付いて来た、農業の精神がそこにあるからのように思え、困っている人を笑顔で手伝うという素敵な田園風景が目に浮かびました。東北の方に暖かな印象を持つのはこんなところなのかもしれません。(村上宗義)

■ ACCESS

秋田空港から湯沢市まで車で約1時間

PAGE TOP

PAGE TOP