#886 『浴衣の型染め』(21/6/27 放送)

東京都 八王子市

「型染め」は浴衣や着物などに模様を入れるための技法。模様には色々な種類がありますが、一番有名なものは「江戸小紋」と呼ばれ、江戸時代の大名が正装時に身に着けていた着物が発祥とされています。1着の浴衣を作るのに9つほどの工程があり、その全てを基本一人の職人が行っています。染色の世界で一人前になるためには、少なくとも10年程度はかかると言われており、繊細な技術が必要とされます。八王子市にある工房から、伝統的な音が聞こえてきます。

#886

■ DIRECTOR'S COMMENT

今回撮影させて頂いた石塚染工さんでは明治時代の創業以来、伝統工芸士でもある4代目、その娘さんが5代目として技術を受け継いでいました。13mの反物に模様をつけるには、何度も型紙を継いでいかねばならず、途中少しでもずれると模様が合わなくなってしまうため、熟練の技と集中力のいる作業でした。今回は一つの模様しか紹介できませんでしたが、工房には1000種類以上の模様の型紙があり、貴重な財産として大切にされていました。今回紹介した模様は、浴衣用として人気があるそうです。(鈴木和宣)

■ ACCESS

八王子駅から石塚染工まで徒歩で約10分

PAGE TOP

PAGE TOP