#937 『オナガの声』(22/7/3 放送)

東京都 板橋区

名前の通り体長の半分以上を占めるほどの長い尾羽 背から尾羽根にかけての水色が特徴的なカラス科の野鳥 「ギューイギューイ」という大きな声で鳴きながら、里山や市街地などで群れを作って生活します。地面と木の上を行き来しながら餌を探しており、地面をハネながら移動したり、鳴きながら移動したりする様子はカラスに似ています。群れの結束は強く、両親以外の群れのメンバーがヒナの世話を焼く姿も観察されており猫やカラスなどの外敵に対しては何組かのつがいが力を合わせて撃退するなどカラス科の鳥だけに、知能の発達が良いといわれています。

#937

■ DIRECTOR'S COMMENT

オナガ達は鳴き声で様々なコミュニケーションを取っています。今回の放送では「外敵が来たぞ!」という鳴き声をメインに撮影をしました。彼らのギャーギャーと鳴く声が聞こえた時には、必ず周囲に何かがやって来ます。ある時、鳴いた瞬間に空を見上げると、上空に猛禽の姿が。。そうなんです、以前ツミを撮影した時に、このオナガの鳴き声から、ツミがやってくる瞬間を知りました。オナガはツミの巣のそばに営巣する事があります。理由は雛達を他の外敵から守ってもらう為。しかし稀にツミに雛を狙われる事もあるそうです。カラス、野良猫、イタチ、蛇、そうまでしなくてはならないほど外敵が多いからなのかもしれません。そんなオナガですが、撮影中に驚きの行為を見せました。観察を続けているとオナガがツミの巣のそばに行き、ツミの雛がいる巣にちょっかいを出したのです。オナガは時によっては小鳥の雛や卵を食べてしまう事もあるのだとか。。そういえば、ツミを追いかける姿も目にしました。自然界では人がイメージしている姿とは違う様子を見せてくれる事が多々あります。例えばハイエナとライオンの関係のように。また観察に行ってみよう、そんな気にさせてくれる鳥でした。(村上宗義)

■ ACCESS

東京駅から板橋駅まで電車で約30分

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