#998
『宇和島じゃこ天』(23/9/17 放送)
愛媛県 宇和島市
温暖な気候と豊かな自然に恵まれた宇和島。リアス式海岸の宇和海は、日本有数の恵まれた漁場でもあります。宇和海ならではの鮮魚「ハランボ」という小魚の身をすり潰してミンチにし、それを油で揚げたカルシウムの豊かなじゃこ天。こういった練り物を揚げたものを宇和島では、「天ぷら」といいます。その起源は、1615年(元和元年)、宇和島藩初代藩主の伊達秀宗公が仙台から連れてきた蒲鉾職人達が地元で捕れる新鮮で豊富な小魚と奇跡的な出会いを遂げることによって考案されたものと言われています。
■ DIRECTOR'S COMMENT
今回お世話になったのは宇和島の「田中蒲鉾本店」さん。明治時代から130年以上続く老舗の蒲鉾店です。宇和島では「ほたるじゃこ」という魚を新鮮なうちに下処理をしてすり身にします。軽く炙ってショウガ醤油でいただくとお酒がよくすすみます。製法は機械化が進んでいますが、木型に入れて揚げる作業はひとつひとつ手作業です。丁寧な作業があってこそ130年の歴史が守られてきたんだなと感じました。(益子さおり)
■ ACCESS
宇和島駅から田中蒲鉾本店まで徒歩10分
