#1070 『檜皮の採取』(25/2/16 放送)

京都府 京都市

檜皮とはヒノキの樹皮のことで、重要文化財等の神社仏閣の檜皮葺の建造物の材料として使用されています。檜皮葺の建造物は国指定重要文化財だけでも約700棟あり、これらを35年周期で葺き替えるとすると年間約210t、立木換算すると年間ヒノキ約3万5千本の檜皮が必要になるといわれています。しかしながら檜皮生産は、伝統的な技法で檜皮を採取する原皮師(もとかわし)と呼ばれる技術者が減少していること、檜皮に適した樹齢約80年以上のヒノキの立木の減少していること、檜皮の採取が生立木の成長や材質に悪影響を及ぼすのではないかとの懸念から、採取に協力する森林所有者の方が減少していることから、伝統建造物の維持に必要な檜皮材の安定供給体制の維持が危ぶまれる状況になっております。

#1070

■ DIRECTOR'S COMMENT

普段は中々見る事ができない檜の皮を剥ぐ作業の撮影でした。木の成長など採取する時期や作業方法なども細かく考えられていて自然を有効活用する方法が1000年以上も前からあった事に先人の偉大さを実感しました。皮を剥ぐ時も今までに聞いた事のない特長的な音で、力強さとどこか優しさが感じられ人と自然が共存する大切な音に出会えました。まだまだ魅力的な音は沢山ありそうです。(亀井清行)

■ ACCESS

非公開

PAGE TOP

PAGE TOP