栃木県 鹿沼市
栃木県鹿沼市にある「おこんにゃく茶屋」は、全国的にも珍しい在来種のこんにゃく芋「和玉」を使用したこんにゃく料理専門店。現在は、こんにゃくの精粉を使い、機械で作る方法が主流ですが、こちらでは、作り方も昔ながらの製法でこんにゃくを作っています。最初に、こんにゃく芋の芽を取り、水の中ですりおろします(生ずり)。その後に、灰汁を入れて混ぜ、一晩おいて固め、手で成形し茹でて完成。皮には、保湿成分であるセラミドなど栄養分が含まれているため、皮付きのまますりおろします。また、こんにゃく芋は、強烈なえぐみがあり、そのままではとても食べることができません。えぐみの正体は「シュウ酸カルシウム」と呼ばれるもので、生ずりでもゴム手袋をつけないと激しいかゆみなどの症状を引き起こします。こんにゃくが固まるのはマンナンという食物繊維がアルカリ性物質により変化するためで、アルカリ性の「灰汁」を凝固剤として使用します。灰汁を入れることにより、えぐみも中和され、食べられるようになります。生ずりで作られたこんにゃくは、とろける柔らかい食感が特徴です。
■ DIRECTOR'S COMMENT
今回は、「おこんにゃく茶屋」さんにご協力をいただき、撮影を行いました!おこんにゃく茶屋さんでは、お店で色々なこんにゃく料理を食べられる他、オンラインでも、「和玉」を使った生ずりのこんにゃくを購入可能です。ロケ時に、たくさんの生ずりこんにゃくをご馳走になりましたが、普段食べるこんにゃくとは、味も触感も異なり、少し不思議な感覚ですが、栄養価満点でぷりぷりしていて美味しいです!こんにゃく芋をすったものに、灰汁を入れて食べるという方法を、最初に編み出した先人の知恵には驚かされます・・・(森野 好)
■ ACCESS
「宇都宮駅」から「鹿沼駅」まで電車で約15分
