岐阜県 郡上八幡
岐阜県郡上市の郡上おどりは、徳島の阿波踊り、秋田の西馬音内盆踊りと合わせて日本三大盆踊りとされています。毎年7月中旬から9月上旬の30夜以上にかけて郡上おどりが開催されており、特に注目されているのが8月中旬、4日間に行われる「徹夜おどり」です。この期間中 毎晩20時から翌朝5時までノンストップで踊り続けます。そんな郡上おどりで欠かせないものが踊り下駄です。通常の下駄とは違い踊るために作られた独自の下駄で、素材も一般的な下駄は「キリ」や「スギ」が使われる事が多いのですが、より丈夫で良い音を鳴らすために硬い「ヒノキ」が使われています。また、長時間の踊りにも耐えられるように一塊の木から歯を削り出す「一体型」の作り方をしているため、歯の部分に継ぎ目がないのも特徴です。この踊り下駄、今回取材させて頂いた「郡上木履」さんでは郡上おどりのシーズンだけでも約3000足は製作されているとの事です。
■ DIRECTOR'S COMMENT
今回、踊り下駄という事で郡上にある「郡上木履」さんにご協力頂きました。「メイドイン郡上」にこだわっており、素材の「ヒノキ」も郡上内の製材所から仕入れ、鼻緒も郡上の生地を利用したものが揃っており、郡上おどりの期間はお店も大変賑わっておりました。木から削りだす作業も撮影させて頂いたのですが、暑い作業場で粛々と作業をされている様子は、とても感服致しました。また、夜8時から翌朝5時まで踊る「徹夜おどり」も取材させて頂いたのですが、町中が一体となって踊りを楽しんでいる様子は熱気がものすごく、撮影しながらではありますが、参加出来たことは貴重な体験でした。踊りの曲の一つ「春駒」は未だに頭の中で流れています。(後藤喬之)
■ ACCESS
「長良川鉄道 郡上八幡駅」から「郡上木履」まで徒歩で約15分
