#1101
『会津山塩』(25/9/28 放送)
福島県 北塩原村
会津山塩は、海水ではなく大塩裏磐梯温泉の温泉水を使い。塩を作ります。磐梯山のふもとにある大塩裏磐梯温泉は、「グリーンタフ」と呼ばれる地層に閉じ込められた太古の海水が、高温の地下水に溶け出して源泉になったもの。長い年月で、海水成分は変質し、海水に比べ塩素イオンが少なく硫酸イオンが多い、特殊な泉質になりました。この温泉水を薪窯で煮詰めて山塩を作ります。最初に、温泉神社の近くに湧き出る温泉水を汲み上げ、薪窯で約1週間煮詰めます。結晶化した塩を網ですくい上げ、煤などの不純物を取り除いて完成。100lの温泉水から作れる山塩は、約1000g。古式にのっとったこの製法で、手間暇をかけて手作業で作られます。江戸時代には会津藩に納め、明治時代に皇室にも献上されました。会津山塩は、海水とは風味も異なり、「会津山塩ラーメン」を提供するお店も人気になりました。
■ DIRECTOR'S COMMENT
今回は、会津山塩企業組合さんにご協力をいただき、撮影を行いました!塩といえば、海水で作るものとばかり思っていたので、山に湧き出る温泉水で作るものを「山塩」というのをはじめて知りました。ロケ時、沸騰中の釜のある作業場の室温はなんと約100度...。サウナ状態です...。バタ材や薪を使い分けくべて、火力の温度調整をしたり、手間暇をかけて結晶化した塩は、キラキラしていてとても神秘的でした。(森野好)
■ ACCESS
「郡山駅」から「北塩原村」まで車で約1時間30分
