#1106 『鉋刃の焼き入れ』(25/11/2 放送)

新潟県 長岡市

越後与板打刃物は新潟県長岡市与板町で受け継がれてきた日本の伝統工芸品です。1本1本手作りされた鉋(かんな)や鑿(のみ)などの大工工具は鋭い切れ味と優れた耐久性が宮大工に絶大な支持を得て、伊勢神宮や出雲大社などで使われています。焼き入れの温度は地金の赤みをみて見極めるため暗闇で行います。地金を何度も叩くことで強度を高めた後、約800℃まで熱したら水槽の中に入れて急冷させて頑丈な刃に仕立てます。

#1106

■ DIRECTOR'S COMMENT

かつて200軒ほどの鍛冶屋があった与板町では今や20軒ほどにまで減少したそうです。継承者は減ってきてはいますが、多くの宮大工に愛用され「舟弘刃物製作所」の舟弘裕二さんが作る鉋や鑿は数年待ちだそうです。日本のみならず海外からも注目され、日本の大学や海外でレクチャーをされたこともあるそうです。顕微鏡で刃の状態を見て研究され、職人は一生満足しない、現状に満足せず常により良いものを追求したいとお話しされたことが印象的で私も現状に満足せず、もっとやれること、やるべきことがあるとハッとさせられました。(中野宏美)

■ ACCESS

「JR見附駅」から「舟弘刃物製作所」まで車で約15分

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