#1117
『長沼のワカサギ漁』(26/1/18 放送)
宮城県 登米市 長沼
宮城県登米市にある長沼は、県内有数の淡水湖として知られ、冬の風物詩としてワカサギ漁が行われています。長沼は古くから漁業と人々の暮らしが密接に結びついてきた水辺で、ワカサギ漁もまた、地域に根付いた大切な生業の一つです。冬季、湖面が冷え込む時期に行われるワカサギ漁では、産卵期を迎えたワカサギが岸辺近くのハスや水草の茎周辺に集まる習性を利用し、岸に近い場所へ定置網を仕掛けて漁を行います。漁師たちは厳しい寒さと向き合いながら、網の準備から引き上げまでをすべて手作業で行い、一匹一匹を丁寧に扱いながら漁を続けています。水揚げされたワカサギは、地元では天ぷらや佃煮などの家庭料理として親しまれ、長沼の冬の味覚として人々の食卓を支えています。
■ DIRECTOR'S COMMENT
長沼は岸辺近くにハスが群生し、夏には「はすまつり」が行われることで知られています。冬になるとハスは枯れてしまいますが、その茎に卵を産み付けるため、ワカサギが岸辺に集まってきます。漁師の方々は、そうしたワカサギの習性を生かし、通り道となる場所に定置網を仕掛けて、昔からワカサギ漁を続けてきたそうです。一時期は外来魚の影響でワカサギの数が減り、漁が途絶えかけたこともありましたが、地元の方々による外来魚の駆除などの取り組みによって、再びワカサギが戻ってきたといいます。地元では、ワカサギは天ぷらや唐揚げとして親しまれており、私も天ぷらをいただきました。身は柔らかく、クセのない味わいで、すっきりとした中にほのかな苦みがあり、とても印象に残るおいしさでした。(鈴木和宣)
■ ACCESS
「新田駅」から「長沼ボート場」まで車で約15分
