東京都 大田区
1321年、武蔵の国(今の関東あたり)が大干ばつに見舞われた際、住職の二世法蜜上人が藁で龍像を作って祈祷を捧げ雨を降らせました。しかしその2年後、今度は長雨が続き田畑が水没し時には、長雨は2年前の雨乞い祈祷のせいだと上人を恨む人も出てきました。すると上人は、今度は獅子の仮面を3つ作り「水止(しし)」と命名し、農民にかぶらせて舞わせ、さらに太鼓を叩いて法螺貝を吹かせて、龍神に雨が止むよう祈祷を捧げました。すると雨が止み人々は上人の高徳をたたえ、寺に水止舞を奉納するならわしとなりました。水止舞は毎年7月14日の13時より「道行(みちゆき)」という雨乞いの儀式から始まります。藁で編んだ縄を渦巻き状に巻き上げた雌雄二匹の龍神の中に大貝(法螺貝)を吹く人が入り、水をかけられながら住宅街を練り歩き、厳正寺を目指します。水かけは「龍神を元気づける」意味があるといいますが「暴れる龍を懲らしめるため水をかける」と伝えられることもあります。法螺貝の音は龍神の雄叫びを表しています。龍神が寺に到着すると境内の特設舞台で「水止舞(みずどめのまい)」が行われます。赤い面の雄獅子と黒い面の若い雄獅子と金の面の雌獅子の三匹が奉納唄に合わせ舞を披露。演舞の終了後、観客は獅子の面を頭上に載せると無病息災など縁起が良いとされています。
■ DIRECTOR'S COMMENT
びしょ濡れ必至の撮影の時に悩むのが服装です。暑い時期はなおさらです。雨具を着れば汗だくになり、着なければ水を浴びる。どちらにしろびしょ濡れになるのです。「夏ならすぐに乾く」とも思いましたが、当日は湿度の高い曇り空。悩んだ挙句、雨具は機材だけに着せ、自分はそのままで挑みました。縁起の良い水を全身に浴びた私は幸せ者です。(千葉朋寛)
■ ACCESS
京急「大森町駅」から「厳正寺」まで徒歩で約10分
