ストーリー

第4話2022.5.14 放送

「死に誘うVRゲーム!?」
情報番組の生放送中に、お天気キャスターの吉田咲(中川紅葉)が飛び降り自殺した。彼女は特に悩んでいた様子もなく、自殺の兆候はまったくなかった。他にも突発的で不可解な飛び降り自殺が続発し、小比類巻(ディーン・フジオカ)は何か共通点があるのではないかと考える。

小比類巻と長谷部(ユースケ・サンタマリア)が捜査を進めると、自殺者はいずれも“ジョイン”というVRゲームのプレーヤーだったことが分かる。ジョインは、自分が選んだバディとVR空間内で遊ぶゲームで、バディにしたい相手の写真や動画を取り込むと3Dのアバターが作成されるという仕組みだった。
VR(仮想現実)は科学技術の光だと考える小比類巻は、VRに対する偏見を浸透させないように事件を早急に解決しなければと意気込む。最上(岸井ゆきの)は、VRには弊害もあると主張。一方、長谷部はVRについてもよくわかっていない。

そんな長谷部が、試しにジョインをプレーすることに。VRゴーグルを装着すると、長谷部は突然海岸に立っていた。海岸から扉を開くと、なぜか小学校の校庭へ導かれた長谷部は、バディに選んだ3年前に亡くなった愛犬の弥太郎と再会して大喜び!あまりにリアルなVRに長谷部はすっかり没入してしまう。
またしても不可解な飛び降りが発生。未遂に終わり一命を取りとめたのは岡澤まひる(天木じゅん)という地下アイドル。まひるもジョインのプレーヤーで、バディには亡くなった妹を選んでいたことが判明。

自殺を誘発する危険なゲームを作ったのは誰なのか?三枝(佐藤隆太)の情報によると、ジョインは非常にクオリティが高く、多額の開発費がつぎ込まれていると考えられた。ジョインの開発者は匿名化されていて、特定できない。小比類巻は、バディの再現に故人AIが使われていると推測。故人AIとは、過去の写真や動画を取り込んでAIで再現した死者と会話できる最新技術だった。

そんな中、小比類巻は聡子(石野真子)から、星来(鈴木凜子)が友達とケンカしたと聞かされる。友達に母親がいないのではないかと言われた星来は「ママはいるよ」と言い張り、争いになったという。
星来に亜美(本仮屋ユイカ)の死を理解させる必要があると思いつつ、自分自身でも受け入れられていない小比類巻。葛藤しつつも彼は、ジョインのVR空間に入る。すると、聞き覚えのある亜美の声が聞こえてきて———

死んでしまった愛しい人と会いたい気持ちが死を招く!?最愛の亜美と再会するために危険なVR空間に迷い込んだ小比類巻は———!?

以下 ネタバレを含みます

亜美の声に振り返ろうとした小比類巻を、最上がジョインの世界から引き戻す。最上は「亜美さんを冷凍保存しているのはどうして?」と問いただす。小比類巻は、亜美が星来を出産後、ほどなくして亡くなったことを打ち明ける。死者の蘇りなど不可能だと訴える最上に対して、小比類巻はそれは理解しつつも「科学の未来にかけたんです」と告げる。

小比類巻は最上の反対を押し切って、オトリとしてジョインの世界に入る。小比類巻の前に、臨月の亜美が現れる。亜美は「私を見つけたら次のステージに行けるよ」と言って姿を消す。小学校の校舎で亜美を探していた小比類巻は、他のプレーヤーからバディが見つからない時の裏技を教えられる。ゲーム空間に浮かんで見える数字“6・5・4・1・9”が点滅している間に屋上から飛び降りれば、バディと再会できるという。

小比類巻は亜美と会いたい一心で、屋上から飛び降りる! 亜美を見つけ、抱きしめる小比類巻。彼は、完全にジョインの世界に飲み込まれていた。最上が小比類巻を現実に引き戻す。

小比類巻は、ジョインのプレーヤーが自殺した理由に気付く。トリガーは、“6・5・4・1・9”の数字だった。彼らはゲームの中と現実との区別がつかなくなり、現実でも裏技を発動する特定の数字が目に入った時、反射的に飛び降りてしまったのだった。

最上はログイン中の開発者のIPアドレスを手掛かりにハッキングして身元を特定。芹沢道夫という人物がゲーム開発に関わっていることを突き止めた。小比類巻たちは、芹沢とその妻・恵と会う。ゲームを作ったのは、芹沢夫妻の息子・(大城龍永)だった。隆は小学生ながらプログラミングの世界大会で入賞するほどの才能を持っていたのだが、1年前に転落事故で脊髄を損傷して寝たきりになり、その半年後に亡くなってしまった。隆は、脳で念じてキーボードや義手を操作したり意思疎通をする技術・ブレインマシンインターフェイスを駆使してジョインを完成させた。

ジョインには、死んだはずの隆が今もログインしているというログ記録が残っていた。隆はゲーム空間で生きている!?

生前の隆は、ボディハッカージャパンと関わっていた。小比類巻と最上は、カーン(安藤政信)から話を聞く。カーンは、隆の才能を知ってジョインの完成に力を貸したと語る。隆は、2年前に亡くなった幼なじみのちひろと遊びたいという純粋な思いから、ジョインを作った。裏技の数字は、隆の誕生日6月5日と、ちひろの誕生日4月19日を意味していた。隆には、自殺を誘発する意図などまったくなかった。

ジョインは閉鎖されることになった。小比類巻は「隆くんに説明する」と言ってジョインのVR空間に入り、最上も同行する。小比類巻は隆に、ジョインを閉鎖しなければならないと伝える。隆は、自分が忘れられることを恐れていた。小比類巻と最上に「忘れないよ」と諭された隆は「ありがとう」と言い残して消えていく。

小比類巻はカーンから、隆がゲーム内に存在していたのは芹沢夫妻が代わりにログインしていたからだと聞かされる。最上はそれを知りながら、隆がゲーム内で生きていると信じる小比類巻を気遣い、黙っていた。最上の思いやりを感じた小比類巻は、彼女に感謝の思いを伝えるのだった。

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