STORY

2023.03.08

好きな気持ちを打ち明けた初音はつね(門脇麦)に、朝陽あさひ(田中圭)の返事は…!?
定期演奏会を満席にできないと解散させられてしまう玉響は、練習の傍ら、チケット完売作戦に動き出す。SNSのキャンペーンを展開したり、来場者プレゼントを用意するなどアイデアを出し合い、事務方の小野田(岡部たかし)もここが自分の頑張りどころだと宣伝に奔走する。

だがその裏で、本宮もとみや(津田健次郎)による妨害作戦が着々と進み、土井どい(前野朋哉)も怪しい行動をしていて…。

定期演奏会のチケットはついに全席完売!解散はなんとか免れた!…と喜んだのも束の間、完売したのに客席が埋まらないという事態が発覚する。

本宮の策略で玉響は絶体絶命の大ピンチに…!!解散か、存続か、『運命』の定期演奏会の行方は――!?

※注意 以下、ネタバレを含みます。

初音の告白に「やめておいた方がいい。僕は、君が思っているような人間じゃない」と答える朝陽。よく分からない理由で、あっさりフラれた初音はその夜は大荒れ。しかし、翌朝になると「納得できない」と立ち直り、朝陽への猛アタックを開始する。グイグイくる初音に、戸惑う朝陽…。

定期演奏会前日になって玉響に激震が走る。一部のチケットに表示されている開演時間が、本来よりも1時間遅い時間になっているのだ。痛恨の印字ミス…。だが土井は「そんなはずないですよ!」と声を上げ、その策略は自分が防いだはずだと主張。

実は土井は1か月前、本宮から高階フィルへの移籍の話を持ちかけられていた。実は既婚者で子どもを3人も抱えている土井にとって高階フィルの給料は魅力的だったが、本宮が出してきた移籍の条件は、玉響の情報を流すこと。そんなことをするつもりは毛頭ない土井は、あえて話に乗ったふりをして、本宮の妨害から玉響を守ろうとしていたのだ。土井の説明では、本宮は玉響スタッフに成り済まし、チケット会社に開始時間の変更を指示したらしい。その動きに気付いた土井が先回りして防いだと言うのだが…。小野田が調べたところ、間違った時間が表示されているのは玉響の公式サイトで販売し、地元の印刷所で刷られたものだけだった。本宮はこの印刷所にも時間の変更を指示していたのだ。

解散を阻止するためとはいえ音楽そっちのけで情報戦に首を突っ込んでいたことを朝陽に叱責され、土井はみんなに謝罪。すると朝陽は、明日演奏する『運命』の座席を対向配置に変更すると告げる。ファーストとセカンドヴァイオリンが対等になる、ベートーヴェンの時代の配置。朝陽が土井を信頼しているからこそできるものだ。土井は期待に応えようと気を引き締める。

チケット購入者に正しい時間を知らせるため、玉響は大奔走。訂正メールの送信、公式サイトやSNSでの告知を速やかに行い、演奏会当日も、みどり(濱田マリ)の娘・亜美(凛美)やヨーゼフの恋人・礼(金子隼也)が駅前や会場周辺で開演時間の周知に努め、当日券も発売するが…結局、満席にならないまま開演時間を迎えてしまう…。意気消沈の団員たちに、朝陽は「悔いのないステージにしましょう」と声をかけ、初音も「今日はみんなで思いっきり楽しみましょう!」と前を向く。客席には、玉響のピンチを知った更紗(鈴木絢音)が、亜美が、礼が、さらに蒼(坂東龍汰)と工事現場で一緒だった貫井(春海四方)までもが、たくさんの仲間を連れて見に来ている。みんな、玉響が大好きなのだ。その思いに応えなきゃ!やがて開演のブザーが鳴り、華やかなドレス姿でコンチェルトを演奏する初音。美しい音色と指使い、息のあったオケとの掛け合い、その間にも客席は少しずつ埋まっていく。コンチェルトが終わると、いよいよベートーヴェン『運命』だ。その力強い音色は聴衆を圧倒。渾身の演奏に、ほぼ満席状態の客席はスタンディングオベーション!会場は盛大な拍手に包まれるが――集計の結果、満席には至らず…。これで玉響は解散、と誰もが思っていたら、こけら落としに出演できることになった!定期演奏会の盛り上がりを見た一部の議員から、このまま解散させてしまうと市のイメージダウンになりかねないとの声が上がったのだ。市民に認知されていなかった玉響が市民のお陰で救われた。それは、“町に根差したオーケストラになる”という目標に一歩近づいた証拠だ。こけら落としで高階に勝てたら、解散は取り消されるかもしれない…。朝陽はこけら落としの演奏曲を、全員が主役になれるチャイコフスキー交響曲第5番に決定する。そうして再び玉響の猛練習が始まるが――その裏で、朝陽はひそかに高階藍子(原日出子)の元を訪れ、「よろしくお願いします」と、がっちり握手を交わしていた――。

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