STORY

#022021.10.17 放送

『お探しのものです』と書かれた荷物が届いたことで、一気に警察が動きだし、犯人扱いされる凌介(西島秀俊)。荷物のことは発表されなかったものの、マスコミの取材攻勢は、激しくなる一方だった。情報番組では、日野(迫田孝也)のインタビューが流れる。凌介の家族仲が良かったなど好意的な話をするが、一部の発言だけが切り取られ、「家庭崩壊」、「DV夫」、「旦那サイコパス説」といった悪意ある憶測がネットで広まる。

出社早々、「やってないんだよね!?」と部長の太田黒(正名僕蔵)から迫られた凌介は、きっぱりと否定する。しかしカスタマーサービス部には、9時の始業と同時に「DV夫に荷物を運ばせるな」「殺人犯を匿うつもりか!」などとデマを真に受けた苦情電話が殺到。集荷キャンセルの電話も次々とかかってくる。原因は、YouTuberぷろびん(柄本時生)が投稿した動画だった。

真帆(宮沢りえ)たちの失踪は、3人を殺した凌介の自作自演だと煽り、職場が晒されている。すでに再生数は10万回超え。苦情電話の対応に追われ、カスタマーサービス部は大混乱。凌介は太田黒から、厳しく責任を追及され…。瑞穂は、会社のためにも真帆たちを探す手伝いをすると凌介に言う。そんな二人を何者かが見つめていた――。

凌介は団地の住民たちからも白い目で見られ、ポストは嫌がらせのビラで満杯に。皆が遠巻きに凌介を見つめる中、真帆のママ友で整体師の朋子(桜井ユキ)が声をかける。朋子は団地に引っ越してきたばかりで心細かった頃、明るく話しかけてくれた真帆に感謝していた。朋子は凌介に、力になれることがあったら言ってほしいと告げる。
そんな中、真帆たちの最後の足取りが判明し……!?

以下ネタバレを含みます

『お探しのものです』というメッセージと共に届けられた宛先不明の荷物。その中に入っていたのは、篤斗とは別の少年の冷凍遺体だった。刑事の阿久津(渋川清彦)らは、凌介に疑惑の目を向けるが、瑞穂は伝票につけられた印から、荷物は魚市場から発送されたものだと割り出す。警察の捜査では発送者は割り出せなかったが、司法解剖の結果、少年の遺体は5年以上冷凍されており、年齢は10歳前後だと判明。生きていれば光莉(原菜乃華)と同じくらいの年齢だった。しかし、身元は特定されず、相良家との関係も謎のまま。亀田運輸では、冷凍遺体の件は箝口令がしかれ、太田黒から口外しないよう、きつく言い渡される凌介と瑞穂。カスタマーサービス部が苦情電話の対応に追われる中、林(深水元基)が、凌介を訪ねてくる。林は上司の命令で、新居の建設工事をどうするのか確認に来たのだった。家族の無事を信じ、工事は続けて欲しいと言う凌介を、林は「絶対に帰ってきますよ!」と励ます。

凌介が残業して何か手掛かりはないかと探っていると、瑞穂も残って苦情電話を調べていた。凌介は、お礼に夕食をごちそうするため、瑞穂を日野の店へ連れて行く。そこに河村(田中哲司)が訪れる。河村は客のふりをして店内に潜入している記者たちを見破り、追い払う。

凌介は河村たちに、冷凍遺体の件と、真帆たちの最後の足取りが判明したという捜査情報を話す。
① 真帆:失踪当日の17時13分にパート先のスーパーを出る姿が防犯カメラ。
② 光莉:16時17分に自宅の最寄り駅の改札のカメラ。
③ 篤斗(小林優仁):16時45分に通学路の河川の監視カメラ。
その話を聞いた瑞穂は、真帆たちが最後に確認された付近を走っていた亀田運輸の配送車のドライブレコーダーをすべて調べれば手掛かりがつかめるかもしれないと思い立つ。

凌介と瑞穂はドライブレコーダーのデータを管理する安全管理部を訪ね、データを見せてほしいと頼むが、担当者は許可を出してくれない。しかし、瑞穂はそこまで織り込み済みで、夜になったら安全管理部に侵入してデータをこっそり入手する作戦を立てていた。

その晩、安全管理部の担当者がトイレに立つ隙を突いて、凌介が侵入。凌介は瑞穂の指示に従って、パソコンからデータを引き出すことになんとか成功する。

凌介と瑞穂は、手に入れた膨大な量のデータを調べる作業を続ける。そんな中、凌介は林から、再開したばかりの新居の工事現場に来てほしいと呼び出される。「新居に何かが埋まっている」という謎の電話を受けた林は、凌介と確認することにしたのだ。今日、基礎工事でコンクリートが流し込まれたばかり。固まるまでに数時間かかるため、“何か”埋めることは可能だと言う林。恐る恐る現場に近付く凌介と林の前を、猫が横切っていく。猫は基礎の縁で何かをじっと見つめ、鳴き続ける。凌介と林が猫の視線の先を覗くと…、固まったコンクリートの中、そこには光莉が履いていたのとよく似たローファーが埋まっていて――!?

その頃、瑞穂はドラレコ映像の中から、赤い傘をさした女性と手をつなぐ篤斗の姿を発見していた……!