STORY

#172022.2.20 放送

凌介(西島秀俊)が篤斗(小林優仁)を守り、ようやく逮捕されたバタコ(香里奈)。取調べが始まり、かがやきの世界で発見された充(前野朋哉)ともう一人の遺体の身元が判明する…!

阿久津(渋川清彦)が篤斗から話を聞くことになり、瑞穂(芳根京子)と光莉(原菜乃華)が立ち会う。しかし、篤斗は「俺、パパの子じゃないの?」と、自分が凌介の実の子ではないのかと不安を覚えている様子。その原因は自分にあると落ち込む光莉を、瑞穂が励ます。凌介は、篤斗の不安をどう取り除くのか?

一方、バタコ逮捕で、篤斗が証言し始めることに危機感を募らせる朋子(桜井ユキ)は、ある行動に出る。それを清明(桑名愛斗)が目撃していて…。
阿久津と落合(吉田健悟)は、かがやきの世界の教祖(相築あきこ)に事情聴取。団体の意外な実態が明らかになるが、当のバタコはまともに話そうとせず、取調べは難航。バタコは、まだ篤斗のことをあきらめていないようだった。

そんな中、今まで何も描けなかった篤斗が描き始めたのは、男が女性2人を座らせ刃物をかざしている絵。フラッシュバックしていた凌介が真帆(宮沢りえ)と光莉を殺す場面のようだ。篤斗が語った、バタコとの恐怖の監禁生活と洗脳の一部始終とは!?
陽香(生駒里奈)に監禁されていた一星(佐野勇斗)の安否と過去が明らかに!複雑に絡み合った事件のピースが、いよいよ揃い始める…!!

以下ネタバレを含みます

かがやきの世界で発見された遺体の身元は、充と充の母・昭子だった。しかし、バタコは篤斗以外の話には、まともに取り合わない。

一方、河村(田中哲司)は真帆が美容院の予約をした県内の公衆電話周辺を取材するが、そこは人気のない高架下で、手がかりは掴めなかった。

凌介は、篤斗の不安を取り除こうと、サッカーに誘う。ボールがひとつひとつ傷や印をつけながら、自分のボールになっていくように、10年間、毎日思い出を積み重ねて自分は篤斗の父親になったのだと話す凌介。篤斗もその言葉に安心し、父と子の絆は再生される。

篤斗が語ったバタコとの監禁生活は壮絶なものだった。誘拐当日、バタコは逃げ出そうとする篤斗に息子・圭樹(村上秋峨)の冷凍遺体を見せ恐怖で支配すると、何度も「今までの家族は偽物」と刷り込んだ。夜の山中でかがやきの世界の信者を使って、“凌介”が“真帆と光莉”を殺す場面を見せ、ショッキングな殺害シーンを目の当たりにした篤斗を「優しいパパは全部嘘」「私が本当のお母さん」と洗脳。家に凌介の遺影を飾り、葬儀まであげていた。しかし、凌介が会見などでテレビに出ていたため、かがやきの世界の施設に移し、情報を遮断。食事を届けていたのだ。

かがやきの世界の実態はただのマルチ商法で、信者たちに妄信的に貢がせるため、反対する家族や友人を“影”と名付け、縁切りさせていた。その手法に凶暴性はなく、寸劇や人形を土に埋めるなどの“フリ”に留められていた。しかし、バタコはそれを充と元姑に実行していたのだ。

そんな中、陽香の家から脱出した一星が、街で倒れて病院に運ばれた。凌介、瑞穂、光莉が駆け付けると、一星は元気な姿で迎える。一星の病室には、プロキシマの社員も訪れる。さらに、頭から血を流しながら、すみれ(須藤理彩)が現れる。驚く一同に、あわてて階段で転んだだけだと言うすみれ。母の手料理を食べた一星は、涙する。その頃、病院のロビーでは、阿久津と落合が強羅(上島竜兵)と遭遇。阿久津は、強羅に疑惑の目を向ける。

一星は、至上の時に集まった凌介、瑞穂、河村、日野(迫田孝也)に謝罪。凌介は、篤斗が病室に知らない男が来たと話していたことを明かす。篤斗は、その男に「お父さんがやったの、見た? 逆らうと殺されちゃうよ」とささやかれたと証言。その男こそ、すべての事件を操る真犯人ではないのか? あるいは、その男が真帆の計画の協力者かもしれない――。

瑞穂は金城(青木瞭)から、一星に確認してほしいことがあると頼まれた。金城は、SNSで陽香の高校時代の同級生らしき人物による投稿を見つけていた。その投稿は、“今でも付き合ってると思ってた”というつぶやきと、一星と陽香が制服姿で仲良くハートマークを作っている2ショット写真。瑞穂に問い詰められた一星は、陽香との関係を告白する。

6年前、高校生だった一星は駅のホームで電車に飛び込もうとした陽香を助けた。陽香は、学校で激しいいじめを受けていた。死にたいと訴える陽香に、一星は「俺が王子様になる。君はシンデレラね」と言い、イメチェンした陽香は一星と恋人のフリをして登校。イケメンで進学校に通う完璧男子を彼氏にしたと、陽香は周囲から羨望のまなざしで見られるようになり、いじめもなくなった。その後も、陽香は一星を“救世主さま”と崇め、一方的に彼を陰から支援。光莉が一星の家に転がり込んだと知ると、一星を助けるために光莉を拉致監禁した、と語る陽香。そして一星は、自分がした人助けが裏目に出たとは思いたくなくて、陽香のことは誰にも言えなかったと瑞穂に打ち明ける。後悔している様子の一星だが、光莉からの電話を無視して…。

瑞穂から、一星と陽香の関係を聞かされた凌介は、光莉を心配する。その時、ふと瑞穂がいつも聴いているカセットテープについて尋ねる。テープの中身は、瑞穂の姉の落語だった。いつも落ち込んだ瑞穂を笑わせてくれる姉の落語に励まされ、嫌なことがあると聴いているのだという。姉は落語家になったのかという凌介の問いに、瑞穂は答える。

「姉は、殺されました」

その頃、篤斗の病室には、鼓太朗(坂東龍汰)が「お届け物です」と、大きな箱を運び込んでいて――!?