STORY

#192022.3.6 放送

凌介(西島秀俊)は河村(田中哲司)から、瑞穂(芳根京子)が真帆(宮沢りえ)と一緒に占いに行っていたことを聞かされる。河村の情報では、瑞穂は3年ほど前に、真帆が勤めるスーパーの常連客だったという。瑞穂が隠していた真帆との仲。2人の接近は、ただの偶然だったのか、それとも…?凌介が確かめようとするも、誰も瑞穂と連絡が取れない。

そんな中、あるSNSが投稿される。真犯人が書いたもののようで、それについて一人で調べているという河村。両角(長田成哉)は、さすがに河村の様子がおかしいと感じていた。

すみれ(須藤理彩)を心配する光莉(原菜乃華)と金城(青木瞭)は、定食屋を訪ねる。すみれは、一星(佐野勇斗)が罪を犯したことを受け入れなければならないと苦しんでいた。そこへぷろびん(柄本時生)が突撃し、ある違和感に気づいた光莉。凌介とともに一星と直接話をさせてほしいと阿久津(渋川清彦)にかけ合う。取調べをのらりくらりとかわし、核心を話さない一星だが…。

一方、凌介は追い詰められた朋子(桜井ユキ)を説き伏せ、朋子はようやく真実を話し始める。朋子と清明(桑名愛斗)、そして山田(柿澤勇人)は、一体何を隠していたのか?事件当日、バタコ(香里奈)はどのように誘拐を実行したのか?そのすべてが明らかに…!
いよいよ、事件を操ってきた“真犯人”の影が浮き彫りに!!それは、一体誰なのか!?

以下ネタバレを含みます

凌介(西島秀俊)の帰りを待っていた光莉と篤斗(小林優仁)の前に現れたのは、スペアキーを作って侵入してきた朋子と山田だった。2人は、山田の家へ行こうと言い出す。身の危険を感じ110番する光莉の電話を奪い、篤斗は切る。そこへ、凌介と鼓太朗(坂東龍汰)が清明とともに駆け込んで来た。清明に止められ、凌介に説得され、やっと真実を話し始める朋子。

事の発端は、篤斗が10番をもらったことだった。嫉妬した上級生からの嫌がらせが始まったのだ。そして、それを目撃したバタコは、“我が子の奪還”つまり篤斗の誘拐を決意した。事件当日、清明は上級生に命じられ、学校で篤斗のユニフォームを盗み、サッカー教室へ持って行った。上級生たちはそのユニフォームをズタズタに切ったのだが、山田が発見した時には、清明がやったと説明。山田は朋子に連絡し、呼び出した。詳しい事情を知らない朋子は、ユニフォームを探す篤斗と遭遇し、サッカー教室に一緒に向かうことに。ドライブレコーダーに映されたのは、この時の姿だった。

サッカー教室で切り刻まれた自分のユニフォームを見て、それを清明がやったと勘違いし、ショックで飛び出して行く篤斗。雨の中、歩いていると、バタコが声をかける。

「10番のユニフォーム、持ってるよ。あげる」

その言葉に、篤斗は、バタコの車に乗ってしまったのだ。

ほどなくして、世間は炊飯器失踪事件で盛り上がり、朋子も山田もいじめのこと、篤斗を追わなかったことを言うに言えなくなる。追い詰められた山田は、篤斗が落としていったサッカーボールを持っているのが怖くなり、犯人の仕業に見せかけようと、相良家に蹴り込んだのだ。尚も疑惑の目を向ける凌介に、真帆に憧れ、真帆になりたいと思っていたと告白する朋子。羨ましい気持ちと同時に、真帆が大好きで、凌介の力になりたいとも本気で思っていた。

菱田家の押し入れには、篤斗のユニフォームと傘が。そして、その襖には、文字を消した赤い跡。朋子は、真帆の不倫を凌介に伝えた直後から、真犯人に脅されていた。清明が「ハナシタラコロス」と脅された日、帰宅すると襖一面に赤い文字で大きく書かれていた。

「しゃべりすぎだ」

朋子はずっと、脅されていたのだ。彼女が真犯人に協力していたのは2つ。ひとつは、林(深水元基)殺害の凶器を相良家に置くこと。もうひとつは、ホームビデオを盗むことだった。ビデオは何に使われたのか?真犯人が一星なら、なぜ自分が盗んだテープも一緒に返さなかったのか…?疑問が残る凌介。

一方、一星が真犯人ではないと確信した光莉は、隙を突いて一人で取調室に入り、ドアをふさぐ。取調室で2人きりになった光莉と一星。光莉は、一星を信じているとまっすぐに伝え、一星はついに真実を語り始める。

家出当日。一星が光莉を家に連れて帰ってまもなく、陽香(生駒里奈)が訪ねてきた。陽香はなぜか家出計画を知っていて、手伝わせてほしいと言い出す。さもなければ光莉を殺すと脅された一星は、仕方なく陽香を計画に加えた。しばらくして、ぷろびんのせいで炎上しプロキシマに嫌がらせの手紙が殺到。その中に、真犯人からの脅迫文が紛れ込んでいた。一星が光莉を匿っているのを知っていて、指示に従わなければ、すみれを狙うという内容だった。一星は、真犯人からの指示に従い、陽香の協力のもと、光莉の監禁動画を撮って亀田運輸に送ったり、椅子の特定や告発動画で凌介が犯人と思われるように仕向けたり、ビデオから取り込んだ真帆の写真を貼り、光莉の血を新居に撒くなどの凶行に及んだのだ。

その一方で、一星は真犯人を突き止めようと、水面下で動いていた。林を追跡し、真犯人か見極めるため、凌介に偽の呼び出しメールを送って、凌介と林を対面させた。しかし、確信は得られぬまま、林は逃亡。林が殺害された後も脅迫は続き、一星も真犯人が誰なのか、分からなくなってしまったという。

そんな中、すみれの店でボヤ騒ぎが。真犯人の仕業と直感した一星は、金城にすみれを頼み、拉致に見せかけ陽香に光莉を保護してもらうことにした。だが、予想以上に陽香が暴走したため、自分が陽香に捕まる代わりに、やっと光莉を解放できたのだ。

陽香が逮捕された直後、彼女の家で拘束されていた一星の前に現れたのは、強羅(上島竜兵)だった。強羅は一星を解放し、『全ての罪を背負え』と書かれた真犯人からの脅迫状を渡す。その直後、すみれが病院で負傷。一星は指示通り、自分が犯人であるかのように罪を告白したのだ。一星は阿久津に、真犯人は自分に罪を着せるための決定的な証拠を出すはずだと告げる。予想通り、一星が林の首を切るディープフェイク映像がネットで拡散される。

至上の時に、河村が茉莉奈(林田岬優)を連れてくる。茉莉奈は、ためらいながらも瑞穂との関係を打ち明ける。

瑞穂は茉莉奈と初めて会った日、自分の姉と林が婚約していたことを告白。「しちはごじゅうろく」は、林が瑞穂をからかっていた言葉だった。しかし2010年冬、瑞穂の姉・凪沙(入山法子)は林との結婚式の3か月前に自殺した。瑞穂は姉の死の理由を調べ、ひどい噂が流れていることを知る。凪沙は反社会勢力とつながって美人局をしている風俗嬢で、それが職場と林にバレて婚約破棄されたというのだ。しかし、それは林の策略による事実無根のデマだった。林は真帆と一夜を共にした後、凪沙から真帆に乗り換えたいと考えるようになり、凪沙と別れるため、強羅に別れさせ屋を依頼したのだ。

瑞穂は別れさせ屋の金輪(塙宣之)までたどり着くが、相手にされない。そして、林への殺意を募らせていった…。

この話を聞き、茉莉奈は林を見捨てた。そして、林殺害が判明した直後、茉莉奈は瑞穂からの電話を受ける。瑞穂は、犯人は自分ではないと否定したが…。

茉莉奈の証言に、凌介と日野は戸惑う。河村は、自分の手で真実を明らかにすると息巻いて、至上の時を後にする。

凌介は、河村が1人で調べている例のSNSの投稿を日野に見せる。原稿用紙に、事件にまつわる小説が手書きで綴られ、『第一幕』、『第二幕』、『最終幕』と順にアップされている。その筆跡が瑞穂の文字に似ていると気付く凌介。さらに、失踪当日の10月15日、瑞穂は会社を早退していた…。凌介と日野は、河村を追う。

河村がやってきたのは、凌介たちが通った大学の旧講堂。そこは、真帆が好きな場所でもあった。そこに現れたのは…瑞穂。対峙する河村と瑞穂を、陰から見つめる凌介と日野。瑞穂は河村に告げる。

「この物語、終わらせましょう」

すべてを操ってきた“真犯人”は、誰なのか!?そして、その動機とは―――!?