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2022

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【高校サッカー戦記・富山】富山第一高校、決定機つくるも最後まで1点が遠く…

節目の100回大会を迎えた、全国高校サッカー選手権大会。富山県代表・富山第一高校は2回戦で宮崎県代表・宮崎日本大学高校と対戦し、0-1で敗れました。試合を振り返り、富山第一の今後を展望します。

    ◇

ともに初戦となったこの試合。富山第一は序盤から主導権を握ろうと、伝統の堅守速攻のサッカーを見せます。守備では前線からの積極的なハイプレスでボール奪取を狙い、攻撃では15番・片山大治郎選手(3年)が果敢に縦へのドリブル突破を図るなど、得意のサイド攻撃からチャンスをつくります。

前後半ともに相手を押し込む時間帯が続く富山第一は、伝統の10番を背負う中川晟(3年)がクロスバー直撃の惜しいシュートを放つなど、決定機を多くつくりますが宮崎日大のゴールネットを揺らすことができません。

そして迎えた後半33分。セットプレーから宮崎日大の外山将大選手(2年)にヘディングシュートを決められ、試合終盤で失点を喫します。

80分間で相手を上回る15本のシュートを放った富山第一ですが最後まで1点が遠く、100回目の選手権は初戦で幕を閉じることになりました。

試合後のインタビューで大塚一朗監督は「良い流れの時間帯に得点を取れなかったこと」と「押し込んでいる終盤、守備の部分でスキが生まれたこと」の2点を敗因に挙げました。

また、キャプテンの渡邊快誠選手は「自分たちのように初戦で負けて、後悔をしてほしくない。僕たちが越えられなかった壁を後輩たちは越えてくれると期待している。必ず日本一になってほしい」と後輩たちへと夢を託しました。

大会後、モンゴル代表監督に就任することが決まっており、母校・富山第一の指揮を執るのは今大会で一区切りとなる大塚監督。選手たちは特別な思いを胸に、国立最蹴章以来となる2度目の日本一を目指しましたが、その思いは届きませんでした。

それでも選手たちは、スタンドの仲間たちの思いを背負い、最後まであきらめず、粘り強く、勝利を目指して全力でプレーし続けました。その姿はまさに大塚監督が富山第一に伝え続けてきた「THIS IS TOMIICHI」のメンタリティーを体現するものでした。

2012年の監督就任以来、大塚監督が築きあげてきた富山第一の伝統「サッカーを全力で楽しむ」こと。この伝統はより一層強固なものとなり、次の世代、そして未来へ繋がるでしょう。伝統校・富山第一が新たなスタートをきります。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/北日本放送)
 

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