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2021

12/25

【高校サッカー軌跡・京都】関西開催で2度の優勝 京都勢54年ぶりの日本一へ

12月28日に開幕する第100回全国高校サッカー選手権大会。京都代表の東山は31日の2回戦で市立長野(長野)と対戦します。歴代の京都代表は、全国でどんな戦いを繰り広げてきたのか。過去の成績を振り返ります。

■関西開催で2度優勝 首都圏開催後3度の準優勝

京都代表は過去に2校が全国優勝を果たしています。第37回大会では山城が広島大付を破り、京都代表として初優勝。さらに第46回大会決勝では洛北が山陽(広島)と引き分け、両校優勝となりました。

第55回大会で首都圏開催になって以降、京都代表の優勝はありません。第71回大会の山城の準優勝以後、長く勝てない時期がありました。第81~87回大会まで京都代表は7年連続で初戦敗退。インターハイなどでも結果を残せず、全国の舞台で悔しい思いをした時期でした。そんな中、Jリーグの京都サンガFCと提携して、いわば“プロの指導者”を受け入れた立命館宇治が梁相弘監督のもと台頭します。走力と諦めない姿勢、勝負強さを武器に第88回大会で初出場初勝利し、京都勢として8年ぶりの初戦突破。立命館宇治は、優勝した山梨学院大付に2回戦で0-1と惜敗したものの、この戦いが京都の高校サッカー界に活力を取り戻すきっかけとなりました。

第89回大会では、「キミは君らしく」を合言葉に松本悟監督のもと築き上げられた「つなぐサッカー」の久御山が中京大中京や流経大柏などを破り、決勝進出。滝川第二(兵庫)と壮絶な打ち合いを繰り広げるも3-5で敗れました。

第91回大会では、オランダサッカーをベースに「組織の中で個を生かす戦い」をモットーとする米澤一成監督率いる京都橘が躍進しました。ダブル得点王となった仙頭啓矢選手、小屋松知哉選手(ともに現J1鳥栖)の2トップがチームを牽引し決勝進出。しかし、鵬翔(宮崎)に敗れ、あと一歩及びませんでした。

近年の京都高校サッカーの復興は、高校とJリーグクラブの提携や人的交流をきっかけに新たな競争が生まれ、「全国で勝てるチーム」が京都にも現れはじめました。それまで府外に流出していた力のある中学生が府内に留まるようになったことも、京都のレベルアップにつながりました。

■インターハイ全国8強の東山 一戦必勝で日本一へ

3年前、東山は夏のインターハイ3位でその年の全国選手権に臨みましたが、丸岡(福井)にPK戦で初戦敗退しました。いまだ選手権での勝利はありません。今大会、4回目の出場となる東山は今夏のインターハイでベスト8と実力は十分。それでも初戦の大事さを強調します。福重良一監督は市立長野戦で「120%の力を出し切れるように照準を合わせたい」と抽選会直後に話しました。まずは選手権初勝利を挙げ、そして目標とする全国制覇へ。木下慶主将は「先を見ず一戦必勝で、京都代表として日本一を取りたい」と力強く語りました。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/KBS京都)
 

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