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2021

12/28

【高校サッカー軌跡・鹿児島】鹿児島代表の過去成績は? 2度の優勝を誇るのは名門・鹿児島実業

第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。鹿児島代表の神村学園は2回戦からの登場。2大会連続ベスト4の帝京長岡(新潟)と対戦します。歴代の鹿児島代表は、全国でどんな戦いを繰り広げてきたのか。過去の戦績を振り返ります。

■唯一の優勝校・鹿児島実業

歴代の鹿児島代表校の中で唯一、選手権での優勝を経験しているのが鹿児島実業です。前園真聖選手(68回、69回、70回大会)や城彰二選手(70回、72回大会)、遠藤保仁選手(74回、75回、76回大会)、松井大輔選手(78回大会)など数々のJリーガーを輩出。高校サッカーの歴史を作ってきました。これまで2度の優勝(74回・83回大会)を誇ります。

74回大会では、FW平瀬智行選手(元日本代表・鹿島アントラーズなどでプレー)やMF久永辰徳選手(アビスパ福岡など)を擁し、決勝で静岡学園と対戦。鹿児島実業は2点を先取されたものの、その後、同点に追いつきます。試合は延長戦までもつれ込みましたが、スコアは変わらず。当時はPK方式で決着をつけることはしていなかったため、鹿児島実業と静岡学園の両校優勝となりました。

83回大会では、キャプテンのDF岩下敬輔選手(元日本代表・ガンバ大阪など)を中心に勝ち上がり、決勝で市立船橋(千葉)と対戦。この試合も延長戦でも決着がつかず、PK戦へ。先攻の市立船橋は2人が外したのに対して、後攻の鹿児島実業は全員が成功!9年ぶり2回目の全国制覇を果たしました。鹿児島実業にとって初の単独優勝です。

■87回大会準優勝・鹿児島城西

鹿児島代表校で最後に決勝の舞台へ進んだのは、87回大会の鹿児島城西です。FW大迫勇也選手(日本代表・現ヴィッセル神戸)を中心にした圧倒的な攻撃力で勝ち上がり、広島皆実との決勝戦に臨みました。先制点は、鹿児島城西の大迫選手でした。前人未到の大会10得点目を挙げ、最多得点記録を更新!(現在もこの記録は破られていません)しかし、ここから広島皆実に2点を奪われ、逆転されます。その後、同点に追いつくも、再び離され、試合終了。惜しくも準優勝となりました。鹿児島城西は1大会を通じて29得点を挙げ、チームとしても最多得点記録を更新しました。一方で、最多失点記録(14失点)も塗り替えたことで話題となりました。

■85回大会ベスト4・神村学園

今大会に出場する神村学園は、創部わずか5年目で選手権(85回大会)初出場を果たしました。のちに、地元・鹿児島ユナイテッドFCでプレーする、MF永畑祐樹選手やFW五領淳樹選手の活躍で勝ち進みます。国立競技場で行われた準決勝では作陽(岡山)と対戦しましたが、こぼれ球を押し込まれた1点が決勝点となり、惜しくも敗退。決勝進出とはならなかったものの、初出場でベスト4!鹿児島に新たな強豪校が誕生した瞬間でした。

ただ、85回大会以降はベスト8が1度、ベスト16が2度、1・2回戦敗退が4度と目立った成績を残せていません。

そんな中で「強い鹿児島を取り戻す」と意気込むのが、神村学園の有村圭一郎監督。鹿児島実業が74回大会で優勝した時の右ウイングバックです。自身の経験を振り返り、「ただの高校生があれだけの観衆を前にプレーさせてもらえるのは本当にすごいこと。人生観が変わった」と話します。それだけに選手たちを「国立のピッチに立たせてあげたい」。記念の100回大会、かつて選手として日本一を経験した若き名将が強い思いで臨みます。

※写真は平瀬智行選手(上)、岩下敬輔選手(下)

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/鹿児島読売テレビ)
 

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