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2021

12/18

【高校サッカー注目・滋賀】草津東 攻撃の鍵を握る「トップ下のレフティーコンビ」

第100回全国高校サッカー選手権は、12月28日に開幕します。滋賀代表の草津東は、29日に群馬代表の前橋育英と1回戦を戦います。今回は、全国大会で草津東の鍵を握りそうな『2人のレフティー』を紹介します。

■今年の草津東は3バック

草津東といえば、地元滋賀県においては、『堅守速攻』『サイドアタック』という印象が、伝統的に根付いています。そのため、フォーメーションも4-4-2など、サイドに人数を割くものが多かったのですが、今年は3バックを採用しています。

草津東・牛場哲郎監督は、「選手の適性を見て3バックにした」と話しますが、現在、採用している3-6-1では、得点感覚に優れた2人のレフティーが、トップ下という重要なポジションを占めています。

■草津東の10番を背負う意味 田中将大郎選手

そのうちの1人が、10番の田中将大郎選手(3年)です。牛場監督が、「今年の草津東の攻撃の中心」と話すように、その左足から長短さまざまなパスを織り交ぜ、草津東の攻撃を組み立てます。司令塔としての役割が強調されますが、田中選手本人が今年、こだわってきたのが、『ゴール数』です。

きっかけはやはり、『草津東の10番』を背負ったこと。近年では、草津東OBであり、Jリーグ・ガンバ大阪で活躍する山本悠樹選手も背負った番号ですが、滋賀県内においても『草津東の10番』というのは、注目される存在です。10番として田中選手は、数字を残すことにこだわり、「ゴール前に入る回数を増やす。(得点を積極的に狙う)」ことを意識してきました。選手権の県大会では4得点。全国大会に向けて田中選手は、「10番としてチームを勝たせなくてはならない」と、強い決意をもって臨みます。

■『岡村ゾーン』は存在する 岡村真悟選手

もう1人のトップ下に位置するレフティーが、15番の岡村真悟選手(3年)です。岡村選手は、田中選手を上回る県大会5得点。この岡村選手について、牛場監督から気になる言葉がありました。

「岡村ゾーンと呼んでいるエリアがある」――牛場監督曰く、『岡村ゾーン』とは、岡村選手がある特定のエリアに入り、そこからシュートを打つと、非常に得点が決まる可能性が高いとのこと。さすがにそれが、どのエリアか…ということは企業秘密とのことでしたが、『岡村ゾーン』は本当にあるのか、岡村選手本人に聞きました。

返ってきた答えは、「『岡村ゾーン』はあります」と。ただしそれは、「1年生の時から、自主練習でもずっと練習してきたシュートエリアがあって、そこが結果として『岡村ゾーン』になった」そうです。決して、感覚的なものやセンスだけではないことが分かりました。

実は岡村選手、インターハイまではレギュラーではなく控えの選手でした。牛場監督も「本当にひたむきな努力でレギュラーをつかんだ」と話す選手です。

田中選手も、「本当にすごい。練習でも試合でも“バンバン”決まりますから」と太鼓判を押す『岡村ゾーン』。努力の末につかんだ『岡村ゾーン』が全国大会でも見られるか。また、試合を見る皆さんは『岡村ゾーン』がどこかと、想像しながら見るのも楽しいかもしれません。

※写真は左:田中将大郎選手、右:岡村真悟選手

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/びわ湖放送)
 

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