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2022

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【高校サッカー戦記・和歌山】県勢11大会ぶりの初戦突破 強豪校相手に互角の戦いを見せた近大和歌山

第100回全国高校サッカー選手権。和歌山県代表の近大和歌山は、初戦で千葉県代表の流経大柏と対戦し、和歌山県勢としては11大会ぶりに初戦突破を果たしました。2回戦では2大会前の王者、静岡学園と対戦。堅い守りを見せ静岡学園の攻撃をしのぎますが、0-1で敗れました。近大和歌山の試合を振り返り、今後を展望します。

■和歌山県勢としては11大会ぶりの初戦突破

1回戦で流経大柏と対戦した近大和歌山。試合は序盤から流経大柏が攻める展開が続き、前半8分に先制ゴールを許します。その後も流経大柏がボールを保持しますが、近大和歌山は自陣でブロックを形成。守備を徹底し、追加点を許しません。そして、0-1で迎えた後半24分、カウンターからのクロスに谷口金太郎選手(3年)が飛び込み同点ゴール。試合はそのまま終了し、PK戦へともつれ込みます。この試合、何度もビッグセーブを見せていたゴールキーパー後迫海吏選手(3年)が1人目のシュートを止めるなど、PK戦でも活躍を見せ、和歌山県勢としては11大会ぶりの初戦突破を果たしました。

■粘りのサッカーで挑んだ2回戦

2回戦は2大会前の王者、静岡学園との対戦となりました。この試合も1回戦と同様、前半から連係が取れたブロックで静岡学園の攻撃を防ぎ続ける近大和歌山。守備だけでなく、カウンターや畑下葵選手(2年)のロングスローで攻撃のチャンスをつくり出します。集中を切らさない粘りの守備で静岡学園にゴールを許しませんでしたが、試合終了間際の後半26分に得点を許し、2回戦突破はなりませんでした。

試合後、近大和歌山の藪真啓監督は「選手たちは最後まで集中力を切らさずよくやってくれた。全国トップレベルのチームと戦い、自分たちもできるという事を知ることができた一方で、勝負の厳しさも知った。選手権という舞台で経験したことを糧に、自分たちは日本一を目指せるチームになりたい。そして3年生は次のステップに生かしてほしい」と話しました。

キャプテンの荒木宏心選手(3年)は、「点を取られた時、時間帯もあって焦った。まだ大丈夫だと励まし合って頑張ったが、点が取れなくて悔しい。自分は全国大会に初めて出場して、上には上がいると感じた一方で、自分たちも思ったよりできるんだと思った。どんな状況でも諦めなければ結果がついてきた。後輩たちはこの経験を生かして、自分たちよりも上を目指して頑張ってほしい」とエールを送りました。

大会の開幕前に「全国大会で流経大柏に勝てるんですか」と地元の小学生に聞かれたという藪監督は、「県外のチームがいい。クラブチームがいい。ではなく、和歌山の高校でサッカーがしたい。近大和歌山でサッカーがしたいと思ってもらいたい。それが今後、和歌山のサッカーレベルの向上に繋がってほしいし、将来的に和歌山のサッカーに少しでも関わってくれる子が出てきたらうれしい」と今後を展望しています。

今大会優勝候補の流経大柏と静岡学園に対し、粘りのサッカーを見せた近大和歌山。2回戦では得点を奪えず敗退しましたが、この経験は今後の近大和歌山に大きく生かされていくでしょう。近大和歌山としては最高のベスト16以上を目指して、新チームが始動します。

※写真は近大和歌山キャプテンの荒木宏心選手

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ和歌山)
 

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