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2021

12/28

【高校サッカー軌跡・群馬】群馬代表経験校は8校 県勢初優勝は96回大会の前橋育英

第100回全国高校サッカー選手権は12月28日に開幕します。一回戦で、群馬代表の前橋育英は29日に草津東(滋賀)と対戦します。前橋育英を含め、これまで群馬代表として全国の舞台に立ったのは8校です。この8校が全国でどんな戦いを繰り広げてきたのか。過去の戦績を振り返ります。

■県勢初出場は館林(37回大会)初の全国3位は新島学園(44回大会)

全国高校サッカー選手権に群馬県勢が初めて出場したのは今から63年前のこと。37回大会の館林でした。その後、39回、41回大会にも出場しましたが、全国初勝利は叶いませんでした。館林の次に代表の座を勝ち取ったのは、44回大会の新島学園。初戦で群馬県勢初勝利を果たすと、勢いそのままに全国3位という快挙を達成しました。その後、54回大会で前橋工業、60回大会で高崎が初出場しますが、全国のレベルは高く、群馬代表はなかなか勝ち進むことができません。

■62回大会から前橋商業と前橋育英の2強時代に突入

規模を拡大し、東京から2校、各道府県から1校が出場できるようになった62回大会。この大会から、群馬県は前橋商業(初出場は62回大会)と前橋育英(初出場は65回大会)の2強時代に突入していきます。62~83回大会の22年間、2校のどちらかが必ず群馬代表になっていました。

前橋商業の最高成績は、67回、68回大会の全国3位です。67回大会では、準決勝で清水商業(静岡)と顔を合わせます。この時の前橋商業は、大会ナンバーワンストライカーと評判の2年生・服部浩紀選手(元バルセロナ五輪予選日本代表)がいましたが、準決勝は警告の累積で出場できず、ベンチで戦況を見つめました。結果は1-2で惜敗し、勝ち進んだ清水商業は全国制覇を果たしました。翌68回大会の準決勝、最終学年となった服部選手は、全国選手権通算5000ゴールを決めましたが、1-4で南宇和(愛媛)に敗れています。

一方、前橋育英が初めて準決勝まで進出したのが77回大会でした。ただ、帝京(東京)に2-3と惜しくも敗れます。翌78回大会も前橋育英は準決勝に進出しましたが、市立船橋(千葉)が立ちはだかり、PK戦の末、涙をのみました。その2年後、80回大会では、プロ内定選手6人というタレントを擁し、群馬県勢初の全国制覇が期待されましたが、またも準決勝で岐阜工業(岐阜)に敗れ、全国3位に終わります。

■前橋育英がついに県勢初優勝 最近は桐生第一が台頭

93回大会、前橋育英は群馬県勢で初めて決勝進出を果たします。しかし、星稜(石川)に延長戦の末、2-4で敗れました。2年後の95回大会も再び決勝まで進みますが、青森山田(青森)を相手に0-5という大敗を喫してしまいました。この大会の中心メンバーは2年生が多く、負けた悔しさをバネに1年間努力を重ねました。そして、翌96回大会、再び決勝の舞台へと戻ってきます。流通経済大学柏(千葉)との決勝戦は、後半アディショナルタイムに榎本樹(現・松本山雅)がゴールを決め、1-0で悲願の群馬県勢初優勝を飾りました。

このほか、群馬代表の経験があるのは、伊勢崎商業(初出場は84回大会)と桐生第一(初出場は90回大会)です。特に桐生第一は、過去10年間の群馬県大会決勝で6回も前橋育英と対戦しているほか、今年度は群馬県勢初となるプレミアリーグへの昇格を前橋育英とともに果たすなど、近年の台頭は著しいものがあります。群馬県の高校サッカーは、前橋育英と桐生第一の2強時代へと移る中、群馬県勢2回目の全国制覇は果たしてどのチームが掴むのか。今後も群馬県の高校サッカーから目が離せません。

※写真は68回大会の前橋商業・服部浩紀選手

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/群馬テレビ)
 

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