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2022

12/6

【高校サッカー展望・岩手】全国優勝経験の県立・盛岡商業が11大会ぶりに岩手の頂点に

12月28日に開幕する冬の風物詩、第101回全国高校サッカー選手権の出場権は岩手県立・盛岡商業がつかみ取りました。地区大会決勝戦を振り返り、全国の戦いを展望します。

◇ ◇ ◇

初優勝か、はたまた11年ぶりに伝統校が全国の切符を手にするのか。注目された岩手の決勝は新人戦、県高校総体を制し3冠を目指す花巻東と、85回大会に全国制覇を成し遂げた盛岡商業が対戦。

初めて夏のインターハイに出場し力をつけている花巻東は元日本代表・柱谷哲二さんがテクニカルアドバイザーを務め、闘将の魂が注入された岩手の新勢力。対する盛岡商業は、昭和38年度の41回大会初出場を皮切りに、過去に16度の全国選手権出場を果たしている伝統校です。

両校の決勝での対戦は初めて。花巻東は準決勝まで3試合無失点の守備力と、得意のサイドアタックを武器に、前半開始早々エースの中村翔大選手(3年)がチャンスを掴むも決めきれず。すると徐々に盛岡商業がボールを持ち始め、前半12分、高橋頼央選手(3年)のクロスにエースの原田優汰選手(2年生)が頭で合わせ先制。原田優汰選手は県大会初ゴール、そして花巻東から今大会初めてゴールを奪いました。後半6分には盛岡商業の今年の武器であるロングスローからまたしても原田優汰選手が飛び込み、リードを2点に広げます。

対する花巻東はその4分後、ペナルティエリア中央にいた中村翔大選手が右足を振り抜き1点差に迫ります。花巻東は実に17本ものシュートを放ちますが、盛岡商業は最後まで耐え抜き、結局2対1で逃げ切った盛岡商業が11大会ぶりの優勝を決めました。

盛岡商業・就任5年目の中田洋介監督は「県内ナンバー1を相手に自分たちのすべてを出すことができた。県大会準決勝でPKを外していた2年生の原田優汰選手が2ゴール。やはり何かを持っている選手。そしてキャプテンの大町陽斗選手(3年)を中心に最後までよく守ってくれた」と褒め称えました。

ディフェンスの要でキャプテンの大町陽斗選手は「90回大会以降全国選手権から遠ざかっていた中で、もう一度歴史を刻みたかった。みんなのパワーが一つになった勝利です。全国ではもっと粘り強く、泥臭く、盛岡商業らしく戦います」と意気込みを語りました。

初戦は12月29日(木)愛媛代表・帝京第五との1回戦です。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ岩手)

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