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2022

12/26

【高校サッカー注目・岩手】85回大会で栄冠に輝いた赤と白の伝統校・盛岡商業が11大会ぶりの全国選手権に

12月28日(水)に開幕を迎える第101回全国高校サッカー選手権大会。17回目の全国出場となる岩手代表・盛岡商業の初戦は、29日(木)愛媛代表帝京第五との1回戦です。今回は、盛岡商業の注目選手とチームの特長を紹介します。

■泥臭く貪欲に…
11大会ぶり17度目の全国選手権出場を決めた、岩手代表の盛岡商業サッカー部は過去85回大会で全国制覇を成し遂げ、元日本代表で現在は湘南で活躍する山本脩斗選手や、仙台、金沢でプレーする藤村慶太選手などプロ選手を輩出している岩手の強豪校です。しかし、全国制覇以降、全国選手権出場は90回大会のたった一度のみ。今大会に至るまで10年間で5度、県決勝の壁に阻まれるなど、全国選手権出場から遠ざかっていました。

中田洋介監督は高校時代、大船渡高校で元日本代表の小笠原満男さんとプレーし、2度の全国選手権を経験。その後大学を経て、Jリーグの仙台や横浜FCなどでプレーし、2018年に盛岡商業サッカー部監督に就任。プロ経験者の監督が選手権に出場するのは岩手県史上初のことで、中田監督はプロで経験したプレー判断のスピードや目の前のボールに対する集中力、サッカーに対する姿勢を選手たちに伝え続け、就任から5年目で監督として初の栄冠をつかみ取りました。今年のチームはこれまでの華麗なパスサッカーではなく、泥臭く目の前のプレーに貪欲に取り組むスタイル。目指すは85回大会以来 2 度目の全国制覇です。

■注目選手
注目は決勝で2ゴールの原田優汰選手。身体の強さとゴールへの嗅覚に優れた選手で、県決勝では2年連続でゴールを決めているだけに全国という大舞台でも得点の期待がかかります。前線のタメやボールキープも武器で、監督や上級生からも信頼が厚い2年生エースです。

さらにキャプテンの大町陽斗選手(3年生)。戦術眼とカバーリング能力に長けたディフェンスの要で、岩手県決勝では花巻東高校に2対1と1点差に迫られながらも落ち着いたプレーでチームを優勝に導きました。大町陽斗選手は「全国選手権はどのチームも強い相手だからこそ燃える。初戦の帝京第五は攻撃力のあるチームだが、県決勝同様に最後まで粘り強く守りたい。そして90回大会以降全国に出られない先輩たちが流してきた涙の分、自分たちが全国選手権で輝きます」と活躍を誓いました。

■初戦へ向け
中田洋介監督は「どのチームも自分たちより力は上。ただ、何が起こるか分からないのが高校サッカー。チャレンジャー精神で一つ一つ目の前の戦いを大事に、目の前のボールを大切に、試合を楽しんでほしい」と意気込みを語りました。85回大会の栄光を胸に、まずは県勢として3大会ぶりの初戦突破を狙います。11大会ぶりに帰ってきた全国選手権の舞台。赤と白の伝統校が躍動します。

(取材・文:高校サッカー選手権民放43社/テレビ岩手)

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