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作品紹介

クロード・モネ《ヴェトゥイユの画家の庭》

クロード・モネ 《ヴェトゥイユの画家の庭》
1880年 油彩・カンヴァス

National Gallery of Art, Washington
Ailsa Mellon Bruce Collection

クロード・モネは、ウジェーヌ・ブーダンに感化されて画家を志し、パリのシャルル・グレールのアトリエに入りました。1874年の第1回印象派展で、印象派の名称ともなった《印象・日の出》を出品し、批判を受けた話は有名です。パリの喧騒を嫌ったモネは、1878年に光の探求のため、蒐集家であるエルネスト・オシュデの家族と共に、ヴェトゥイユへ移住しました。1870年代のアルジャントゥイユに始まり、1880年代初期のヴェトゥイユは、晩年のジヴェルニーに続く、重要なインスピレーションの地です。高い地平線と青空へ真っ直ぐに延びる小路の構図により、ヒマワリが咲き乱れる庭の存在が効果的に描かれています。階段の上段にはオシュデ家の娘と息子、ワゴンの側にいるのは、モネの息子ミシェルです。モネは、ヴェトゥイユの庭を同じ構図でその他に4作品描きましたが、このシリーズの中で本作が最も充実した作品となりました。

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