1870年代半ばにモネが住んでいたアルジャントゥイユは、印象派の画家たちの交流の場でもありました。本作は、そうした画家の一人であったルノワールが、木陰で憩うモネの妻と息子を描いた作品です。庭の景色や背後の木の大胆なトリミングや、自由でのびやかな筆遣いが、家族の情感やその場の寛いだ雰囲気を見事に表現しています。モネは本作を生涯愛蔵していました。