カサットは、アメリカのピッツバーグ州に生まれ、フランスで活躍した画家、版画家です。本作は、1878年のパリ万国博覧会で落選した作品でしたが、その後、ドガの勧めで第4回印象派展に出品され、カサットの印象派の画家としてのデビューを飾った作品です。椅子に座った白いドレスの少女は、ドガの友人の娘です。退屈を持て余して落ち着かない様子の少女と、隣の椅子で静かに眠るカサットの愛犬の対比を見事な洞察力で捉えています。