主要作品紹介

フィンセント・ファン・ゴッホ 《自画像》

1889年 油彩・カンヴァス

National Gallery of Art, Washington / Collection of Mr. and Mrs. John Hay Whitney

1889年5月、ファン・ゴッホはアルルに近いサン=レミの精神療養院に自ら入院します。そこで7月から8月にかけて激しい発作に襲われ、回復後に初めて描いた作品がこの自画像でした。画中の血色の悪い顔は、青い背景に照らし出されていっそう白く見えますが、古来から精神性の象徴でもある青は、その鋭い眼差しと相まって、病に打ち勝とうとするファン・ゴッホの強い意志を表しているようにも見えます。

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