あらすじ

第五話

2020年9月9日放送

花岡七桜七桜なお(浜辺美波)の母を演じていた宮部夕子夕子ゆうこ(須藤理彩)の小料理屋に突然現れた高月今日子今日子きょうこ(観月ありさ)。卑劣な圧力をかける今日子の異常さを前に、夕子は七桜と関わることから手を引こうと決めるが…。



一方、妊娠しているかもしれない七桜は、高月椿椿つばき(横浜流星)への想いと正体を隠している後ろめたさの間で揺れていた。そんな中、結婚式の招待状を送るため椿から実家の住所を聞かれた七桜は、遠いので母は呼ばなくていいと嘘を重ねる。しかしそこに現れた今日子が、夕子は近くで店をやっているのではと問い詰める!苦し紛れに言い逃れをする七桜だが、椿は夕子に挨拶に行くと言い出す。

店を訪れた椿と七桜から結婚式に招待された夕子は、自分が七桜の母親ではないことを告白しようとするが…。椿が七桜のため、夕子に結婚式に出て欲しいと頭を下げる姿を見て、全てを椿に打ち明けて嘘のない関係になろうと覚悟を決める七桜。





翌日、椿は七桜を連れ夜の庭へ。蛍が舞う幻想的な風景を七桜に見せたかったという椿は、そこで父との思い出を語る。七桜は、意を決し真実を打ち明けようとするが、今日子に割って入られ、タイミングを逃してしまう。

そんな中、高月宗寿郎大旦那(佐野史郎)は弁護士を呼んでなにやら話をしていた。その脳裏には15年前、『さくら』という女の子が作った御菓子の味が鮮明に蘇っていた…。そして、七桜と椿の結婚式と重なっていた毎年恒例の茶会『夕ざりの茶事』を一週間前倒しにすると決める。それは二人の結婚を認めた意味にもとれるが…。





一方、見合いの席で、七桜の母親が人殺しだという噂を聞いた長谷栞しおり(岸井ゆきの)は、椿の結婚式の日取りが決まったと知り、ある決意をする。

その頃、城島裕介城島じょうじま(高杉真宙)の部屋に再び行くことになった七桜。そこは、母・大倉百合子百合子ゆりこ(中村ゆり)と暮らした懐かしい部屋。一人で部屋に残され、昔よく隠れて寝ていた押し入れを覗くと、天板裏に道具箱が隠されていることに気づく!なんとその中には椿の父・高月樹いつき(鈴木伸之)から百合子に宛てた手紙、そして『七桜へ』と書かれた封筒が…。そこには、二人の運命を揺るがす残酷な事実が記されていた…!


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やはり妊娠していた七桜は、椿に自分の正体、そして子供のことを打ち明けるか悩んでいた。そして、苦しい胸中を夕子にだけ吐露する。ずっと一人だった自分に家族ができる喜びと、一番祝って欲しい母が椿と結ばれることを望んでいないのではないかという不安。夕子は、自分が母親なら「幸せにおなり」と言う、と七桜の背中を押すのだった…。

城島の部屋の押し入れで見つけた道具箱。『七桜へ』と書かれた封筒に入っていたのは七桜と樹の『父子鑑定報告書』。そこには樹が七桜の父親である可能性が限りなく高いことを示す数値が記されていた!さらに樹が百合子に宛てた手紙、幸せそうに寄り添う写真は、二人が恋人だったことを証明していた…。自分と椿が姉弟である可能性を知り混乱する七桜だが、封筒にはもう一枚の父子鑑定が入っていた。それは椿の父が樹である可能性は0%だというもの…。衝撃的な事実に震える七桜だが、そこに大旦那が通りかかる。椿を跡継ぎとして認めてくれたのかと尋ねる七桜に、大旦那は「光月庵を継ぐのは、血の繋がった者だけ」だと言い、樹の子に違いない『さくら』という女の子を捜していると答える…! 光月庵の正当な後継者は、椿ではなく七桜。七桜は、椿の辛い心中を思う。15年前の事件前夜、父の密会を目撃してしまった幼い椿は、自分が樹の本当の子ではないと気づいてしまったのだ。そして、椿が『さくら』を憎んでいるのは、この光月庵を、自分のすべてを奪ってしまうからだった。七桜は、愛する椿を苦しめないため、黙って姿を消そうと心に決める。

その日、東京の百貨店の出張から戻った椿は大旦那が自分たちの結婚式に出席することを知り大旦那の元へ。七桜が作った蛍の御菓子を口にしていた大旦那は、その味にかつての記憶が呼び覚まされていた…。その様子を見た椿は、一度は蓋をした“七桜が『さくら』である”という疑念を、どうしても払拭できなくなる。

そんな中、栞が光月庵の椿を訪れる。婚約破棄を改めて謝罪する椿に、栞は『七桜の母が人殺しだ』という噂が立っていることを椿に告げる。椿は断固とした態度で「別人です」と答えてその場を去るが、疑念は確信に変わろうとしていた。それでも、七桜を信じようとする椿だったが…。

一方、雨の降る中ひとり光月庵を後にした七桜は多喜川薫多喜川たきがわ(山崎育三郎)のもとへ。誰にも知られずに自分を雇ってくれる店を紹介してほしいと頼む七桜だが、多喜川は百合子が殺人容疑をかけられたままで本当に後悔しないのか?自分は、事件の直前、百合子の御菓子を買いに行かなかったことをずっと後悔していると話す。15年前のあの日、母・百合子の愛した樹を殺したのは誰なのか?事件の真相を明らかにするため、七桜は再び光月庵へと足を向ける。

茶室でお茶を点てていた椿が優しく笑いかける姿に胸が苦しくなる七桜。同じく胸に痛みを抱える椿はそれを打ち消すように七桜を強く抱きしめる。椿は茶会の御菓子は『夕顔』にすると告げる。それは一夜で散る儚い恋を象徴しているようで…。

翌日。結婚式までに事件の真相を掴み、光月庵を去ろうと決めた七桜は、15年前の記憶に沿って、事件現場である樹の部屋までの道を辿る。樹と椿以外に現場で誰か見なかったか思い出そうとする七桜。しかし樹の部屋は庭側からも、中の廊下側からも完全に塞がれていた。通りかかった山口耕一山口やまぐち(和田聰宏)によると、事件以来、大旦那が部屋を閉じ、一年に一度、特別な日以外は開かないのだという。特別な日とは目前に迫る『夕ざりの茶事』。茶会が終わった後、大旦那は亡き息子と語らうように樹の部屋でお茶を飲むのだという。七桜が来てから椿が色々な表情を見せることを嬉しく思っているという山口は、七桜にずっと椿のそばにいてあげてほしいと話すが…。

その頃、大旦那は弁護士に作成させた遺言書を読んでいた。大旦那の有するすべての財産を椿に相続させるという内容に加え、「高月家の血を引く孫が現れた場合、その孫がすべての財産を相続する」という文言が…!それを聞き血相を変えて大旦那に抗議する今日子。しかし、大旦那の断固とした決意の前に今日子はなす術もなく…。

そして、いよいよ運命の『夕ざりの茶事』が始まろうとしていた…。

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