あらすじ

第七話

2020年9月23日放送

新進気鋭の和菓子屋『花がすみ』に、由緒ある五月雨亭の仕事を奪われたことに衝撃を受けた光月庵の面々。名誉挽回のため、高月椿椿つばき(横浜流星)は次の週に迫った五月雨亭・新春園遊会の選定会に向け、久々に自分で御菓子を作ることを決める。

そんな中、椿は週刊誌の記者から表向きには病死になっている高月樹いつき(鈴木伸之)の死について真相を問われる。高月今日子今日子きょうこ(観月ありさ)が夫の不貞に逆上して刺したのではと聞く記者。椿は事件当日の今日子の行動を思い出していた…。



一方、花岡七桜七桜なお(浜辺美波)は偶然長谷栞しおり(岸井ゆきの)に会う。店の名前にあぐらをかいて味を落とした光月庵には負けないと宣言する七桜。なぜ七桜は3年間でこんなに変わってしまったのか?そこには、今日子からの執拗な嫌がらせがあった。母の無念を思い、正当な跡継ぎとして光月庵を乗っ取ると心に決めたのだった。そんな七桜をずっと支え、お店を出す支援もした多喜川薫多喜川たきがわ(山崎育三郎)は、椿との関係を気にしながらも、七桜の背中を押す。





選定会が近づく中、椿はテーマの『月』を表現した繊細で美しいお菓子を完成させる。椿の圧倒的な腕前に感動する一同だが、城島裕介城島じょうじま(高杉真宙)は腕がある椿が厨房から遠ざかっていることを不満に感じていた…。

選定会当日。七桜は『雲一つない空に輝く月』を表現した御菓子を披露し、審査員の心を奪う。勝敗を前に庭で椿を見つけた七桜は、まっすぐに近づいて行くが…。七桜は椿が厨房から遠ざかっていたある理由に気づき、心乱される。





数日後。高月宗寿郎大旦那(佐野史郎)の見舞いから戻った椿は、今日子が選定員の市議会議員・溝口みぞぐち(吉沢悠)に根回しをしていたことを知り、今日子への嫌悪感を露わにする。一方、不正に気づいた七桜は、光月庵の牙城を崩そうと今日子と深い仲である溝口に近づいていた。急に頭角を現した『花がすみ』が気になる椿は、ある予感を抱いて店を訪れる。七桜と椿、運命の二人の再会を機に、椿を想う栞、七桜を支える多喜川の想いが交錯していく…!


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椿が自ら御菓子を作ることが少なくなったのは、目が見えづらくなっているためだと知った七桜。実は椿は火事の時に落下物の衝撃から網膜が傷つき、すぐに手術をしなければ失明の危機が迫る状態になっていた。

『花がすみ』を訪れた椿に再会した七桜は、激しい動揺を隠しながらも椿に冷たく接する。3年前の火事の日、七桜が何も言わずに消えた理由を問い詰める椿に、七桜は『さくら』である自分が母に罪を着せた椿を好きになるわけがないと言い放ち、光月庵は自分のものだと宣言する。さらに多喜川から七桜と自分は公私ともにパートナーだと告げられた椿は、その嘘を信じ、再び七桜への愛と憎しみの狭間で苦しむ。

その頃、光月庵では『花がすみ』の店主が七桜だということが発覚し、騒ぎになっていた。七桜が光月庵を乗っ取るつもりだと知って、怒りに打ち震える今日子。椿は、七桜が母の無実を訴えていることから、改めて父を殺した真犯人は誰なのか、あの日の記憶を辿る。18年前の事件の日、今日子は一晩中椿と一緒にいてアリバイがあるはずだ…と。

大旦那の病院で椿と鉢合わせた七桜は、椿に目が見えにくくなっているのではと問いただす。早く治療を受けるべきだと話す七桜に、園遊会が終わるまでは治療を受けないという椿。下手な御菓子を出して光月庵の評判が落ちることは、視力を失うのと同じことだというのだ。七桜は、椿の御菓子への情熱に、自分の好きだった椿のままだと実感する。七桜は、自分が光月庵を乗っ取ることで、椿を光月庵の呪縛から解き放とうと決意する。そんな七桜の椿への健気な思いを知った多喜川は、「僕だけはずっと君のそばにいる」と七桜を抱きしめ…。

一方栞は、七桜のことを忘れられない椿の様子にショックを受けていた。椿への報われない気持ちが暴走した栞は、なんと今日子に「椿の子供を妊娠した」と一世一代の嘘をつく!今日子は喜び勇んで、栞の実家の老舗旅館・長谷屋へ出向き、一刻も早く椿との結婚を進めようとする。一度は勘当した栞の両親も娘の結婚を祝福し…。

自分の知らないところで栞との結婚話が進んでいることを知った椿は栞の部屋へ。そこで待っていたのは着物を脱ぎ捨て「私を抱いてください」と迫る栞!冷徹な目で栞を見下ろした椿は「俺の何を知っている?」と首に手をかける!あまりにも冷たい態度で椿に拒絶された栞は、激しい自己嫌悪に襲われる…。

その日の夜遅く。多喜川は 宮部夕子夕子ゆうこ(須藤理彩)の店を訪れていた。七桜を支え続ける多喜川に、本気で七桜を思っているのかと尋ねる夕子。多喜川は茶化すものの、どうやら本気のようで…。夕子から大旦那の容態がかなり悪いと聞いた多喜川は、次期当主に名乗りを挙げる最後のチャンスだと七桜に告げる…。

七桜が自分と溝口の関係に気づいたかもしれないことを知った今日子は、焦りを強めていた。「高月家の血を引く孫が現れた場合、その孫が全ての財産を相続する」という遺言書のありかは掴めていない。大旦那を自分の目の届くところに置いておこうと考えた今日子は病院へ。しかし、そこに七桜が現れる。強気で今日子に迫る七桜だが、栞が椿の子供を妊娠したと聞かされショックを受ける。その隙に七桜を突き飛ばし大旦那を連れ出す今日子!七桜は必死に「樹さんの本当の子供は私です!」と大旦那の背中に言い放つが…。

改めて光月庵を訪れた七桜は栞に椿の目の治療をするよう言ってくれと頼む。七桜は結婚する栞が椿の心の支えになると信じて頭を下げるが、栞は自分には無理だと言って…。

大倉百合子百合子ゆりこ(中村ゆり)が残したDNAの鑑定書を手に、大旦那に自分の正体が『さくら』だと明かす七桜。そこに今日子が現れ、鑑定書を破ってしまう。大旦那は、駆けつけた椿と今日子に、七桜と二人にしてくれ、と言い渡す。

二人きりになった七桜と大旦那。大旦那は樹と百合子を別れさせたのは自分だと告白する。中学の同級生でお互いを想い合っていた樹と百合子だが、古い風習で結婚は家同士のものだったため、大旦那が無理やり別れさせたのだった。七桜の幸せを壊す原因を作った自分を許せるのかと問われた七桜は、許せないが、両親が愛した光月庵で御菓子を作りたいと告げる。

一方椿は、自分の本当の父親が樹を殺したのではないかと今日子に迫る。その男とは、一体誰なのか…!?

大旦那は、七桜と椿に来月末12月31日の除夜祭の日、より美しく魂を震わす御菓子を作ったものに光月庵を譲ると告げるのだった…!いよいよ、七桜と椿の最後の対決が始まる…!2人の恋の行方、そして事件の真犯人とは――!?

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