ことはが書斎で手紙を書いていると、
いろはが仕事から帰ってくる。
いろは「あら、真剣な顔して何書いてるの？」
ことは「もうすぐ勤労感謝の日でしょ、
　　　　食堂のおばちゃんに感謝の手紙を書こうってことになって」
いろは「へー、ちょっと読んで聞かせてよ」
いろは「いつもおいしいごはんを作ってくれて
　　　　ありがとうございます…」
いろは「ねえ、自己紹介はしなくていいの？」
ことは「うん、顔も名前も憶えられてるから、
　　　　必要ないかなって思って自己紹介は割愛しちゃった」

いろはが突然くしゃみ！
『割愛する』の使い方、なぜ間違いなのでしょうか？

「割愛」は、「不要なものを切り捨てる」ことではなく、
漢字からも見てわかるように、
「愛(いと)」しいものを「割(わ)」かつこと。
つまり、「惜しいと思うもの」を、思いきって捨てたり、
手放したりすること。
文化庁の調査によると、正しく使うと答えたのは、
全体の１７％しかいませんでした。
今回の場合、正しくは「省略」などを使いましょう。