• 10年後の○○

#001 10年後の採用基準

2019.10.29



メガネショップの販売スタッフとして働く亜実さん、27歳。
2019年3月、ある変わった基準で正社員として採用されました。
それは「インフルエンサー採用」。

実は、インスタグラムのフォロワー数が2万人を超える亜実さん。
発信力や影響力が大きい「インフルエンサー」として採用されたのです。
亜実さんが働く会社の通常の選考過程には、
「書類選考」「面接」「筆記試験」があります。
しかし、 SNSのフォロワー数が1万人以上いる場合、
いきなり「最終面接」に。
これまでに3人が採用されたといいます。

では、インフルエンサー採用された亜実さんの仕事とは?
彼女の職場におじゃますると、仕事の合間に突然、自撮り。
そして、インスタを更新。

亜実さんの仕事の1つは、月に4回以上、商品を自分のインスタに投稿すること。
会社からは“インフルエンサー手当”として月5万円が支給されます。

○亜実さん
「眼鏡もサングラスもちょっと遠目に撮った方がおしゃれなんですけど、
 眼鏡がメインだったら寄って撮った方がお客さまにもイメージが伝わるので、
 『いいね』につながりやすいと思います。」

では、企業にはどんなメリットがあるのでしょうか?
この日アップした投稿で、新作の眼鏡をアピールする亜実さん。

検索にひっかかりやすいように、
メガネ女子や伊達メガネなど、21個のハッシュタグが。
すると、さっそく…。

○フォロワー
「私も買ったよ」

さらに、海外のフォロワーからも。

○海外フォロワー
「亜実、その眼鏡似合うね!」
○海外フォロワー
「可愛い」

○亜実さん
「フォロワーさんは7割くらいが台湾の方です。
 海外、中華圏の人が多いですね。」

実は、2018年まで台湾に暮らしていて、海外に多くのフォロワーがいる亜実さん。
世界の12の国や地域で320店舗以上を展開するこの会社にとって、
亜実さんの発信力は魅力なのです。

実は、このメガネメーカーだけではなく、
インフルエンサー採用は今、ファッション業界や美容業界、
ITベンチャーなどにも広がっています。
フォロワーが1000人以上の学生限定の就活イベントが開催されたことも。

さらに、企業がこぞってインフルエンサー採用を行うのには、
その発信力や影響力以外に、もう1つ理由がありました。

この日、亜実さんが向かったのはショップではなく本社の会議室。
行われたのは、会社の公式インスタグラムの
年末年始のテーマに関する打ち合わせです。
以前は、干支や梅の花のデザインが使われていましたが…。

○亜実さん
「どこの国の人が見てもテーマが分かるのが望ましい。
 新年よりも、お祝いに注目してクラッカー(のデザインに)。」

世界で展開しているからこそ、日本人以外にも伝わるデザインが大切だと提案。
企業は、インフルエンサーの企画力やアイデアにも期待しているのです。

○亜実さん
「きちんと価値と才能を見出してもらって、
 すごく自分の自信にもつながります。」

落合さん!10年後、インフルエンサー採用は当たり前になるんでしょうか?
 

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落合さんのジャッジは、「職種によるけど【なる】」でした!

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