• 10年後の○○

#008 10年後の昼寝

2020.01.21




正午過ぎ。
zeroが訪ねたのは福岡市の税理士事務所。

電気が消されたオフィスで、
机に突っ伏す従業員たち。

○起きている社員
「お弁当食べて寝てるという状況」
 Q.寝ているのを見てどう思う?
「休憩になっていい(笑)」

しばらくすると…。

○寝ていた社員
「おはようございます。
 すっきりします頭が。全然違いますね。」

とはいえ、勤務中に寝ていていいのでしょうか?




実は、この会社では午後の時間帯に
昼寝を取り入れているんです。
20分程度の短い仮眠は「パワーナップ」と呼ばれ、
国によると、疲労を回復させ、
業務効率の改善にもつながるとされています。




きっかけは福岡市が2019年5月に始めた
「パワーナップ」プロジェクト。
市内の企業にアンケートを行ったところ、
7割の人が「睡眠が不十分」と回答したことから、
睡眠不足改善のため、昼寝を推奨しているんです。

寝具メーカーと協力して、
希望する企業にフード付きブランケットを無料配布。
2020年1月時点で、150を超える企業が昼寝を取り入れています。

○福岡市の担当者
「(昼寝を)個人単位で勧めるのでなくて、
 企業が社員にこういうことやっていいんですよ、
 という環境を作っていくことがすごく大事じゃないかという風に思っています」

昼寝は、意外な効果も生んでいました。




こちらは建物のメンテナンス会社。
休憩時間以外に毎日15分のパワーナップをとることが決められています。




「パワーナップ」を宣言すると15分の砂時計を預けます。  

電話が鳴ると…。

○起きている社員
「お疲れ様です。浜崎君は今パワーナップ中。あと10分くらい」

パワーナップ中は電話を取り次がないなど、起こしてはいけないルールです。


15分の砂が落ち終わると…。




○起きている社員
「15分が経ったよ。寝られた?」

疲労回復に加え、同僚に起こしてもらうことで、
新たな会話が生まれるようになったといいます。

○会社の担当者
「最初は面白がってパワーナップを取り入れたんですけども、
 これは起きてる人の協力がないと出来ないので
 社内のコミュニケーションが高まったと思います」

福岡市は今後、気軽に昼寝ができる飲食店や
カフェを増やしていきたいといいます。

こちらの記事もオススメ!