#001 「日本の台所」どう変わる?
83年の歴史に幕を下ろした築地市場。
このニュースの「その先」に何があるのか?
きょうのテーマはこちら。
「世界に誇る日本の市場、その先は?」
まず、移転先の豊洲市場とは
どのような場所なのでしょうか。
いよいよ、3日後に開場する豊洲市場。
築地と豊洲の“違い”は
この新施設の中にあります。
真夏の暑い中、外気の影響を受け
衛生面で不安があった
「開放型」の築地とは異なり
豊洲は「閉鎖型」であることが特徴です。

外気を遮断することにより
厳密な温度管理ができるため
屋内をおよそ10.5℃に維持し、
魚の鮮度を保つことができます。
まさに“巨大な冷蔵庫”だと言えます。

そして、海外の方にも人気のマグロの“競り”。
築地では、間近で見学できていましたが
こちらも衛生面の問題がありました。
豊洲では2019年以降
見学者はデッキの上から
競りを見ることになります。
また、こんなスペースが一般開放されます。
私は以前、その場所を取材していました。

「まさに豊洲市場の屋上、一番上なんですけど
かなり緑化されていて
緑がふんだんに使われています。
歩いているこの芝もかなりふかふかです」
ヒートアイランド対策として屋上の緑化も進められ
広場となっているのです。
あらゆる工夫がなされた豊洲市場。
「築地ブランド」はどう継承されるのでしょうか。
実は豊洲市場が成功するかは
東京ドーム5個分と言われる「築地市場の跡地を
どう活用していくか」ということとも
関係しているんです。

まず2020年の
東京オリンピック・パラリンピックに向けては
築地の跡地にバスをとめるなど
輸送拠点として使われることが決まっています。
ただ、その後については具体的に決まっておらず
東京都から民間に貸し出してそこで生まれる収入を
豊洲市場の建設にかかった
借金の返済に充てるという話が出ています。

小池都知事は去年築地に
「食のワンダーランド」をつくる構想を明らかにしました。
しかし、豊洲市場に併設する商業施設と
客を取り合ってしまうという
批判を受けてこの構想はトーンダウンしています。
跡地に何をつくってほしいか、
zeroは築地の場外市場に残る方々に聞きました。
すると、こんな要望があがりました。

「野球場」にしてほしい。
「病院」を作ってほしい。
人が集まる「イベントホール」、
「カジノ付きホテル」
中には
「“本当に東京にある”ディズニーランド」にしてはどうか
という意見もありました。
ただみなさん、その前起きとして
「本当は市場が戻ってくるのが一番いい」と話していたそうです。
東京都は2018年度中に築地再開発の方針を決める予定です。