#015 沖縄県民投票
2019年2月24日に行われた
辺野古埋め立ての賛否を問う沖縄県の県民投票。
投票した人の7割が反対という結果を受け、
政府は、沖縄県はどう動くのでしょうか?
そこで今夜の「プライチ!」はこちら。
『辺野古「反対」7割。今後の“大問題”は…?』

県民投票から一夜明け、
辺野古の海では埋め立て工事が
進められていました。
沖縄県民
「埋め立て土砂を持ち込むな!!」
沖縄県民
「民意は示されたと思います。7割ですよね」

2019年2月24日に行われた
辺野古埋め立てについての県民投票。
開票の結果
「反対」が43万票余りとなり、投票全体の7割を超えました。
沖縄県の玉城デニー知事は。
玉城知事
「県民の民意が明確に示されたのは初めてであり
極めて重要な意義がある」
一方で、投票率は52点48%。
50%を超えましたが、63(点24)%だった、
2018年の沖縄県知事選より
およそ11ポイント低くなりました。
政府の中からは。
政府関係者
「投票率が60%くらいいくのかなと思っていたが、
県民もある種冷静に
この県民投票を見ていたのでは」
投票結果に埋め立て工事を止める
法的な拘束力はありませんが、
「反対」が有権者の4分の1に達したため、
玉城知事は今後、
総理大臣とアメリカ大統領に
投票結果を通知することになります。

結果を受けて、安倍総理大臣は。
「今回の県民投票の結果を真摯に受け止め、
これからも基地負担軽減に向けて
全力で取り組んでまいります」
さらに、総理は
「世界で最も危険と言われる
普天間基地の固定化は
絶対に避けなければならない」と強調。
安倍総理は近く
玉城知事と会談する見通しですが、
官房長官が会見で、知事に苦言を呈する場面も。
菅官房長官
「どのように普天間飛行場を返還するか、
知事から語られていないと言うことは
極めて残念なこと」
その上で、
辺野古沖の埋め立て工事を進める方針は
変わらないことを強調しました。
政府は今後も粛々と工事を
進めていくということなんですが…
ただ、政府が今後進める計画にも
「大きな問題」があります。

政府は現在始まっている
埋め立て区域「南側」への
土砂投入を続け、来年中にも
「陸地化」を完了させたい考えです。
一方、問題は全体の4分の3を占める
「北側」の埋め立てです。
ここの海底の一部に
「軟弱地盤」が見つかっていて、
改良工事が必要なのです。

その「軟弱地盤」は、マヨネーズ状で
かなり柔らかいのですが、

国は地盤改良工事として、
「杭」を打つことを検討しています
その数、およそ7万7千本。
しかし、元々やろうとしていた
工事から設計変更となるため、
これには、玉城県知事の許可が必要です。

さらに、この区域には
サンゴが生息していて、
このサンゴも移植しなければなりませんが、
移植にも県知事の許可が必要となります。

しかし、今回の県民投票の結果を受けて
玉城知事は「徹底抗戦」する構えです。
工事の「期間」は大幅に長引き、
「費用」も膨らむことが予想されるため、
「無謀な工事」だとアピールし、
「許可を出さない」可能性があります。

そうなると、許可をめぐってさらなる
法廷闘争となる可能性があり
普天間基地の返還までは、
さらに時間がかかることも考えられます。