#020 天皇陛下にのみ許される”色”
4月30日の午前中に
陛下が身にまとわれていたこちらの装束。
私たちがこのような陛下のお姿を目にするのは
4月30日で最後となります。
そこで平成最後の「プライチ!」はこちら。
「天皇のみ許される“色"
込められた意味とは…」

○櫻井
「こちらが宮中三殿といわれる建物です。
天皇陛下はこちらで退位を報告される
儀式に臨まれます」
天皇陛下が身にまとわれていたのは
「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」です。
重要な儀式で用いられるのもので
古来、天皇しか身につけることができない
とされてきた色の装束です。
「黄櫨染御袍」には
桐、竹、鳳凰、麒麟があしらわれています。
この黄色がかった茶色には
ある意味が込められているといいます。
○学習院大学史料館 田中潤 研究員
「明治天皇がお召しになられました
黄櫨染御袍というお装束になります」
天皇にだけ許された黄櫨染の色の意味とは…?
○学習院大学史料館 田中潤 研究員
「“太陽が一番高いところで輝く色”とそれを象徴した色と
いうふうに言われております」

一方、皇太子さまがまとわれていた「黄丹袍(おうにのほう)」。
天皇陛下の「黄櫨染御袍」と比べると色が違うことが分かります。
黄丹は“昇り始めた朝日”の色をあらわしているとされています。
まもなく天皇に即位される皇太子さまの「黄櫨染御袍」ですが
陛下から同じものを受け継がれるのではなく
新しいものがつくられています。
5月8日の即位に伴う儀式で初めて
「黄櫨染御袍」をまとわれたお姿が見られそうです。

さて、5月1日は即位される皇太子さま、
新天皇陛下の儀式が予定されています。
午前10時30分ごろからは「剣璽等承継の儀」
これは、古来「三種の神器」と呼ばれるもののうち
剣と勾玉、それに御璽と国璽を受け継ぐ儀式で
新天皇陛下が行われる最初の儀式となります。
そして、午前11時10分ごろからは「即位後朝見の儀」
これは新しい天皇皇后両陛下が
初めて国民の代表と会われる儀式です。
雅子さまが新皇后として初めて公に姿を見せられます。
そして、新天皇陛下が初めて「お言葉」を述べられます。