#005 日産ゴーン会長 逮捕の影響は?

2018.11.19

日産自動車のカルロス・ゴーン会長が
自らの収入を約50億円少なく記載し逮捕されるという
衝撃のニュースが届きました。

そこで今回の「プライチ!」は…

「カリスマ経営者、逮捕の影響は?」

ゴーン会長を取材した経験がある
日本テレビ経済部・宮島香澄解説委員に聞きました。


 

櫻井 
「“カリスマ経営者”と言われた
 ゴーン会長の功績はどのようなものですか?」

 

宮島解説委員
「就任したときに大きな借金を抱えて苦境に陥っていた日産を
 急速な勢いでV字回復させました。
 あれほど大きな日本の会社が
 海外から経営者を呼んで大きな権力を渡すことは
 それまではそんなに多くはなかったんです。
 これが経営のやり方なんだと
 思い知らされた気持ちがありました」

 

櫻井
「取材を通して感じた、ゴーン会長の人となりを教えてください」

宮島解説委員
「ゴーン会長はとにかくエネルギッシュで話し方もはやく
 物を決めるのも早い。合理的な人物でした。
 記者に対しては非常に明るくフランクに話しかけてくれました。
 ただ、誰から見ても頭のいい人でしたので
 単純な嘘を続けたとされる今回の疑惑には疑問があります」


日産で長年、権力が集中し求心力もあったゴーン容疑者の逮捕。
その大きな柱が崩れた影響は、やはり大きいといいます。


宮島解説委員
「残っている経営陣が社員にどう説明するか、
 そこが非常に重要だと思います」

 

櫻井
「ゴーン会長は大胆なリストラや経営改革などで
 日本経済をけん引してきた一面もあったと思います。
 日本経済に与える影響はありますか?」

 

宮島解説委員
「ゴーン会長の存在は、海外からプロの経営者が来て
 大胆に経営を変えるという、ひとつのモデルでした。
 それが裏を返してみたら、こういうことだったと。
 この形の経営改革に疑問が生じる可能性があります。
 最近、日本企業は不正の問題もあがっているので
 これは1社だけのことなのかという疑問が
 市場やまわりに広がる可能性もあります」

 

日本のみならず世界を代表する自動車メーカートップの逮捕。
その余波はこれからも広がりそうです。