#021 天皇陛下 即位後初の宮中祭祀へ

2019.05.06

5月4日の「一般参賀」では
およそ14万人から祝福を受けられた天皇皇后両陛下ですが、
次に臨まれる即位の儀式がこちらです。

 「天皇陛下 初の『宮中祭祀』(きゅうちゅうさいし)
 そこで行われるのは…?」

晴天に恵まれた5月4日。
 皇居に集まった大勢の国民の前に姿を見せられた天皇陛下。

○天皇陛下
 「ここに皆さんの健康と幸せを祈るとともに
 我が国が諸外国と手を携えて世界の平和を求めつつ
 一層の発展を遂げることを心から願っております」

 次に臨まれるのは、5月8日に予定されている
即位後初めての「宮中祭祀」です。
どのようなことが行われるのでしょうか?

その舞台となるのは…。

○櫻井
 「こちらが宮中三殿(きゅうちゅうさんでん)
 といわれる建物です。
  左が、歴代皇族の霊がまつられている
  『皇霊殿』(こうれいでん)です」

 右は、国中の神々がまつられている神殿。
そして中央は、天皇家の祖先とされる
天照大御神(あまてらすおおみかみ)がまつられている
賢所(かしこどころ)です。
 「宮中祭祀」はこれらに参拝されるものです。



 中でも重要となるのは賢所で行われる「期日奉告の儀」。
これは天皇陛下が「即位礼」及び
「大嘗祭(だいじょうさい)」を行う期日を報告される儀式です。

 



こちらは1990年に上皇さまが臨まれた
「期日奉告の儀」です。
 身にまとわれているのは天皇の装束
 黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)。
“三種の神器”のうち「剣」と「勾玉」がたずさえられています。

 



あとには装束姿に「大垂髪(おすべらかし)」という
伝統的な髪型の上皇后さまが続かれました。

5月8日には陛下も黄櫨染御袍、
 皇后さまは「五衣」(いつつぎぬ)に「小桂」(こうちぎ)という
装束を身にまとわれます。

 



 報告が行われる賢所は即位や退位のほか
皇族のご成婚や入学卒業、外国訪問前後など
節目に訪れて拝礼されます。

なお、皇后・雅子さまが賢所に上がるのは
療養されていたこともあり
2002年に外国からの帰国を報告して以来
 17年ぶりだということです。
   
 今後の行事についても見ていきます。

 10月には国の内外に即位を知らせる「即位礼正殿の儀」
パレードも同じ日に行われます。

 即位した天皇が一代に1度行う重要な行事「大嘗祭」は
11月に予定されています。 

また5月22日には皇后さま単独では初めての公務となる
「全国赤十字大会」への出席が予定されています。

こちらは2018年に行われた「全国赤十字大会」です。
 当時、名誉総裁だった上皇后さまの最後の出席でしたが
雅子さまに手を添えて“次の名誉総裁”として紹介されました。
 今後の両陛下の公務も注目されます。