#026 新時代の大問題 若者の投票率

2019.07.15

参議院議員選挙の投開票日は
7月21日、次の日曜日に迫りました。

今回、zeroが参院選で掲げるのは
「アナタに迫る!新時代の大問題」。

きょうのテーマは、「若い世代が選挙に行かないこと」です。

実は7月12日、こんな動画がネットに投稿されました。

「選挙?面倒でしょう」
「若者よ 選挙に行くな」
「ツイッターで政治の話をシェアして
 知った気になってるんじゃない?
 でも、あなたたちは選挙には行かない」
「だから私たちが政治を動かしてしているの」

高齢者が若者は選挙にいかなくていいと挑発するこの動画は
ツイッターでおよそ300万回再生されていますが
もちろん、ねらいは「若者に投票に行ってもらうこと」です。

これにネットでは…
「めちゃ煽ってくるやん。
 こんなん見たら絶対に投票行ってやるって思うわ…」
 という反応があった一方で、
「高齢者が誤解されるような映像はちょっと…」
 という意見もありました。

改めて若い世代の投票率を確認します。

2016年の参院選では60代では70%を超えているのに対して
30代はおよそ44%、
20代はおよそ36%で、60代の半分です。

今回の参院選でも
若者に投票に行ってもらうための様々な取り組みがあります。

まずはこちら。
アウトドア用品を製造販売する「パタゴニア」。
従業員に投票してもらうため全国22店舗ある直営店は
参院選の当日「全店休業」します。

従業員が投票しやすいように1日分の売り上げをあきらめて
すべての店を閉めることにしたそうです。

続いては、佐賀県の武雄市です。
投票所までの「バスやタクシーの料金」が無料に。
 
元々は投票所が統合されて行きづらくなった
高齢者向けに始めるそうなんですが
高校生など若い世代の利用も期待しているといいます。
(※集合場所は決まっています)

栃木県日光市では7月13日、14日の期日前投票で
投票箱の横に設置した「こども投票箱」。

おとなは当然、議員や政党を選びますが
こどもは「華厳の滝」や「鬼怒川温泉」など
好きな地元の名所に投票します。

こどもがいる若い家族が
一緒に投票所に来やすいように考えたものでした。

ではそもそも
なぜ若者は投票に行ったほうがいいのでしょうか。

2019年度100兆円を超えたの予算のうち
およそ3割を占めるのが社会保障費です。

安倍政権は全世代型の社会保障を掲げています。
それでも、その使い道は年金・介護・医療といった
(医療は高齢者だけではありませんが)
比較的“高齢者向け”の政策におよそ9割。
 
少子化や雇用対策といった
比較的“若者向け”の政策は1割に満たない状況です。

日本は高齢者の割合が高いため単純比較はできませんが
若者に使われる予算はまだ少ないともいえます。

しかし若者の票を意識すれば
若者のための政策が実現する、政治が動く可能性があります。

専門家によりますと
たとえば2017年に返済の必要がない
「給付型奨学金」の制度が始まった背景には
2016年の選挙から選挙権が18歳以上に拡大されたことが
少なからず影響しているといいます。

ぜひ投票に行きましょう。