#002 男性不妊
集まってもらったのは、
不妊症と診断された30代の男性3人です。
○櫻井
「個人的にも38歳未婚だから、どういうものか把握しておきたい」
そもそも男性不妊とは?
見せてもらったのは、
○杉本さん(仮名・30代)
「私の精子の動画なんですけれども」
○櫻井
「初めて見た、この会話が初めて『私の精子の動画です』って会話が初めて」
○杉本さん(仮名・30代)
「健康な方と比べると数も少ないですし、
運動率っていう精子がほとんど動いていない状態で」
○中野さん(仮名・30代)
「私の場合は動いているのを探すのがやっとみたいな」
○出田さん(30代)
「検査したら精子の量が少なかった感じですね」
男性不妊とは、
精子の数が少ない、運動率が悪いなどの理由で、自然に子供ができにくい状態のこと。
※性機能障害や精子が全く作られていない場合もあります。
○櫻井
「診断を最初聞いたときは?」
○中野さん(仮名・30代)
「やっぱりショックですよね」
○杉本さん(仮名・30代)
「まさか自分がっていうのが自覚症状もなかったので」
○櫻井
「診断のきっかけは?」
○中野さん(仮名・30代)
「最初は奥さんだけ病院に通っていて、
旦那さんの方がよくないんじゃないかってところから」
自分が原因とは思わず
妻の通院がきっかけで、わかったといいます。
○櫻井
「男性の不妊治療妊活っていうのは何が大変?」
○出田さん(30代)
「男性として弱いみたいな感じのちょっとした劣等感ってみたいなのはありました」
○櫻井
「なるほど」
○杉本さん(仮名・30代)
「自分の両親や妻の両親から『子供はまだなの?』
みたいなことを言われてしまうとへこむというかつらいものはありました」
○櫻井
「悪意のないプレッシャーのようなものってことですよね」
一方、妻に対して後悔していることがありました。
○中野さん(仮名・30代)
「最初こう奥さんが(病院に)行き始める」
「結局そこで自分は自分のせいだと思っていないんで、
妻になかなか寄り添ってあげられなかった」
○櫻井
「ちょっと他人事のようなというか」
○中野さん(仮名・30代)
「そこから自分のせいだってなっていったときの今までの間の時間
時間は結局過ぎていって高齢になっていってそこが申し訳なかったなって」
○櫻井
「この世代になってくると特にそうかもしれないですね」
○中野さん(仮名・30代)
「本当にあの時間ですよね、半年早かったかもしれない」
○杉本さん(仮名・30代)
「もう少し早く自分が検査を受けていればもっと奥さんも若い状態で
もっといい治療を受けられたんだろうなあというのは結構ありました」
検査では、こんな苦労も。
○杉本さん(仮名・30代)
「自宅で採精して精液を病院に持って行くってのをやったんですけど
カップに精液を入れて袋に入れて電車で持って行くっていう」
○中野さん(仮名・30代)
「温度も冬だとタオル巻いて、夏だと日陰で持って行って」
○櫻井
「これはあるあるなんですか?」
○3人
「あるあるです」
○櫻井
「費用の面は?」
○出田さん(30代)
「人工授精は3万円くらい」
○櫻井
「当然その1回で100%妊娠するわけでもない?」
「ないです」
杉本さんと中野さんは、精巣近くの静脈がこぶのようになる
「精索静脈瘤」が不妊の原因と診断され、手術を受けることに。
その費用は、
○中野さん(仮名・30代)
「入院も含めて30万円」
○杉本さん(仮名・30代)
「手術で30万円くらいかかっています
プラス体外受精をしたのでそれで大体50万とか」
○櫻井
「保険は?」
○杉本さん(仮名・30代)
「保険は効かないですね」
○中野さん(仮名・30代)
「僕は自治体で補助金が出ているんで全額じゃないですけど」
手術のかいあって、中野さん(仮名)には10月長女が生まれました。
出田さんは人工授精を受け、2019年1月長男が誕生。
杉本さん(仮名)は手術後の体外受精で、妻が妊娠しています。
○櫻井
「男性の不妊治療は向き合っている人が少ない、原因はなんだと思いますか?」
○出田さん(30代)
「みんな恥ずかしさとか」
○中野さん(仮名・30代)
「単なるプライドだと思うんですよ、
結局1回(病院に)行っちゃえばもう診断されることも慣れてくるというか」
○櫻井
「先輩お三方が『早く行くに越したことはない、行きなさい』みたいな話ですもんね」
「いまだ行っていない身としては躊躇する気持ちってわかります」
「これを見て行ってみようかなという人がいたらどんなアドバイスを?」
○中野さん(仮名・30代)
「まず自分を疑ってほしいですね」
○櫻井
「女性が向き合う問題だってどっか男性思っているところあるから絶対
まず男性が向き合うっていうのは重要ですよね」
○杉本さん(仮名・30代)
「結婚前に受けてあげて、結婚したらすぐ
ベストな状態で妊活に臨めるようになっていればよかったなって」
○櫻井
「僕みたいな未婚の男性でなんならもう結婚前からした方がいいってことですよね」
○出田さん(30代)
「その方が絶対いいですよね」