尾身会長×櫻井キャスター 「ワクチン」の疑問
○尾身会長
「今回の感染症は
本当に人々がどう考えるか、どう行動するか
ということで感染が上がったり下がったりする」
○櫻井
「ワクチンについてもお伺いしたいのですが
ワクチンが2月下旬から接種の見通し。
これは特効薬たるもの?」
○尾身会長
「まだまだ最終的な評価が出ていない。
だけどこれはかなり効くと思う。
私見ですけども
色んな情報を分析するとかなり効きます。
しかし、安全性という副反応が
どれだけあるかというのは、もうちょっと見ないと。
どれくらいの頻度で
許容できる範囲なのか、どのレベルなのか。
日本の人と外国の人で違いますよね。
そのことはしっかりモニターして
ちゃんと一般市民の人にも
正確な情報を共有することが必要だと思う」
○櫻井
「接種した後は
早く効果はあらわれる?」
○尾身会長
「効果があらわれるのは少し時間がかかるけど
接種した効果がどのぐらい持続するかは
3週間とかで免疫力が落ちるなんてことはなくて
比較的もう少し長く続くというのは
結果が出ているようです」
○櫻井
「諸外国でもワクチンの接種は始まっていて
副反応があったりなかったり
ということはどのように?」
○尾身会長
「いわゆる
アナフィラキシーショック(重いアレルギー反応)という
そういうショックがあることはあるのでしょう。
それが日本の中でどれくらい頻度があるのか
どのぐらい重症で治療がいるのか
というようなことにも関係するので」
○尾身会長
「ただかなり早い時期に
医療従事者の人たちを中心に接種を始めるので
そういう日本の経験というのを
少しずつ分かってくると
どういう副反応があるのか分かってきて
『この程度でこれなら打ってもいい』と。
つまり副作用の危険と
感染症になって重症化する危険を
両方評価しないといけない。
情報をしっかり出しますから。国の方も。
そういうことで各自が判断する
ということになると思います」
○櫻井
「ワクチンの効果と副反応
どれくらいのものかを見極めなければならない?」
○尾身会長
「そうですね。
副反応に対する
リスクコミュニケーション(意見交換)
というのは極めて重要で
それは国にも求めています。
国民はみんな知りたいことですよね。
これについて分かりやすく
ちゃんとデータを出したり、説明することが求められる。
国は十分、分かっていると思う。
一般の人はこの副反応についての
正しい情報を得ることになると思う」
○櫻井
「副反応も問題ないとなり
ワクチンも流通するようになりました。
となれば我々の日常は以前のように戻る?」
○尾身会長
「インフルエンザのワクチンもご承知のように
100%感染防御なんてことはしない。
重症化予防は一定程度するけど
ワクチンを打っても感染した人はいます。
間違いなくいる。
だけどワクチンがあるということの
以前と比べての安心感は間違いなく出てくるから。
そこの前に早く
一回感染を下火にしておかないといけないと思っている」
○櫻井
「緊急事態宣言が出されていてもいなくても
行動として気をつけなければならないことは
当然変わらない?」
○尾身会長
「ワクチンが出て、ある程度最低限のことは
マスクをしたり、3密を避けるとか。
そういうことは緊急事態宣言が解除しても
当分必要ないわゆる
新しい生活様式の一部だと思う」