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能登地震3か月…酒造りに通学の足 “再開への思い”

2024.04.01

櫻井は石川県・小松市へ。
 
○櫻井
「こんにちは
 今日はよろしくお願いします」
 

 
再会したのは、
造り酒屋を営む、日吉智さんです。
 

 
案内してもらった酒蔵には…
 

 
○櫻井
「白くてポコポコと
  泡のようなものが見えますね」
○日吉酒造
 日吉 智さん(49)
「発酵していてガスが出てる状態」
○櫻井
「マスク越しにも
 お米の甘い香りが漂ってきてますね」
○日吉酒造
 日吉 智さん(49)
「震災当初は、今年は
 酒造りできないと思っていた」
 

 
2か月前、
輪島朝市を取材していた時に
       出会った日吉さん。
 

 
酒蔵は地震でめちゃくちゃに…。
 

 
○日吉酒造
 妻・童子さん
「これが井戸なんですけど」
 

 
酒造りに欠かせなかった井戸水は、
水位が下がり使うことができず
復旧のメドはまったく立っていないといいます。
 

 
そうしたなか、
日吉さんは、3月から
酒造仲間である
「加越酒造」の酒蔵で酒造りを再開。
 
いま、能登の酒を助けようと
共同で酒造りをする支援の輪が
 全国で広がっているといいます。
 
○日吉酒造
 日吉 智さん(49)
「久しぶりにお米を触って
      酒造りしてるのが、
 より新鮮に感じて
  楽しかったしうれしかった」
○櫻井
「もうできないと
      思っていたから?」
○日吉酒造
 日吉 智さん(49)
「はい」
 

 
○日吉酒造
 日吉 智さん(49)
「1~2年で
    復興できる状態ではない。
 何年間もここで(酒造りを)
 させてもらうわけにはいかない。
 先のことを考えると不安がいっぱい」
○櫻井
「大変なことも見えてきた?」
○日吉酒造
 日吉 智さん(49)
「大変なものは見えていたけど
 よりそれがリアル感を増してきた。
 再建の中での苦労が出てきて
           どうしようかと」
 
それでも、
いつか輪島で再開するために、
   歩みを止めないといいます。
 

 
○櫻井
「やっぱり輪島で?」
○日吉酒造
 日吉 智さん(49)
「地元の方に
     飲んでもらう酒だった。
 輪島で復活することが
 うちの先代から続く流れかなと」
 

 
○日吉酒造
 日吉 智さん(49)
「復興の足並みは一緒に
  そろわないかもしれないけど、
 戻る人が増えれば増えるだけ
 戻ろうかなという気持ちになる。
 うちも早く再建して
     輪島で頑張っていきたい」
 

 
そして目の前に迫る再開を
     心待ちにしている人も。
 

 
七尾高校の3年生・畠野千怜さん。
 
 
普段サッカー部で練習している
        グラウンドは…。
 
○七尾高校3年
  畠野 千怜さん(17)
「(照明が)結構傾いてて…」
○櫻井
「本当だ」
 

 
今も残る爪痕。
 
■勉強する畠野さん
 
春休み中ですが
自主勉強するため
    学校に来ていた畠野さん。
      気にしていたのは…。
 

 
○七尾高校3年
  畠野 千怜さん(17)
「帰りの時間、
 バスや電車の時間が
        限られている。
 勉強とか学校に残ってしたくても
 早く帰らなきゃいけないので大変」
○櫻井
「最後の時間が
   決まっちゃうんですね」
○七尾高校3年
  畠野 千怜さん(17)
「終電が短くなったりとか
   今まで通りにはいかない」
 
普段畠野さんは
のと鉄道で通学していますが、
地震で今も一部の路線が使えず、
自宅がある穴水駅から
     学校がある七尾駅まで、
列車とバスを乗り継いで
 1時間以上かけて通っています。
 

 
車内で勉強をしていると…。
 
○アナウンス
「ご乗車ありがとうございました。
 終点、能登中島。到着いたします」
 
途中で切り上げ、バスへ、
 

 
本数にも限りがあるため、
時間を気にしながらの通学が
        続いていました。
 
○櫻井
「通学は大変でした?」
○七尾高校3年
  畠野 千怜さん(17)
「時間もかかるし
  道もガタガタで大変でした」
 

 
4月6日、
全線再開を迎えるのと鉄道。
 

 
○七尾高校3年
  畠野 千怜さん(17)
「改めて心が『よし勉強するぞ』
     みたいな感じになる」
○櫻井
「開通して時間もそうだけど
 車窓から見える景色も含めて
 気持ちを前に向かせてくれる?」
○七尾高校3年
  畠野 千怜さん(17)
「きれいな景色なので
 それを見て
 また元気もらえればいいなと」

 

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