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#244 攻撃の応酬続く…“最悪のシナリオ”とは?

2025.06.16

○櫻井
戦闘が激しさを増すなか、
今後どうなるのか。
中東情勢に詳しい
慶応大学・田中浩一郎教授に伺いました。

 

○櫻井 
「イスラエル・イラン
激しい攻撃の応酬が続いているが
どのようにご覧になっていますか?」

○中東情勢に詳しい
慶応大学・田中浩一郎教授
「(イスラエルが)今回、本当に
 本気でかかってきてるな
 ということで
 目標は2つ掲げている

1つは
イランのウラン濃縮を
完全に無力化する
破壊するということ

もう1つは今のイランの
イスラム共和国体制を
瓦解させようという
レジームチェンジ(体制転換)
に持っていこう
という考えなんですね」

○櫻井
「どのようなことが
(衝突を)止める上での
 ポイントとなる?」

○中東情勢に詳しい
 慶応大学・田中浩一郎教授
「アメリカが手を貸さなければ
 イスラエルはそれ以上できない
 遂行しようがない
という状態に陥りますので
 結局はカギを握るのはアメリカ
 あるいはトランプ大統領の
 考え方であるというところに
 かかっています」

○櫻井
「アメリカが支援をせず
 時間がかかっていけば
 いつかは(衝突が)
 止まるかもしれない?」

○中東情勢に詳しい
 慶応大学・田中浩一郎教授
「アメリカが
 補給を止めればなんです
 そこが大きなハテナであって
 トランプ大統領が
 イスラエルに今、積極的に
 加勢するつもりはないとしても
 イスラエルの作戦を止めたり
 あるいは妨害するつもりも
 またなさそうなんですよね

 なのでその考え方が
 どこかで改まらないと
 当面、少なくとも
 イスラエルからイランに
 対しての攻撃は続きます

 一方でイランからイスラエルに
 対しての反撃や報復は
 どうしてもこれは
 航空戦力での劣勢を強いられ
 制空権も奪われているので

 イランがイスラエルに対して

 報復手段として持ってる
 唯一の弾道ミサイルの
 発射基地とか
 こういったものを
 どんどん潰されていきますから
 今のレベルでの反撃というのは
 今週いっぱいぐらいかなと
 みています」

○藤井
キーポイントとなっているのは
“アメリカ”だという話がありますが
このまま続いていくと
一国同士の争いではなくて
他の国を巻きこんだ戦争にも
なりかねないのでは?

○櫻井
まさに、その点を伺いました。
田中教授によりますと、
現段階では
イスラエルとイランの
1対1の状態のため
周りの国を巻き込んだ
大きな戦争につながる
構図ではないそうですが、
今後、周辺のアラブ諸国の
国土にあるアメリカ軍基地を
イランが攻撃すると、
今度はアメリカが
イランへの攻撃に参加する
可能性があるなど、
雲行きは怪しくなってくる
ということです。

さらに、最悪のシナリオとして
イスラエルによる
“核兵器の使用にまで
発展する可能性も
ゼロではない“
と指摘しています。

○中東情勢に詳しい
 慶応大学・田中浩一郎教授
「アメリカの加勢を
 イスラエルが
 得られないとなった時
 それでもイランの
 ウラン濃縮能力を
 完全に壊滅させるんだと
 いうところまでを
 遂行しようとすれば
 イスラエルは単独で攻撃を
 続けていても最終的に
 核を使わざるを
 得なくなるわけですよね

 核を使うというのは非常に
 ハードルは高いでしょうが
 それもあながち
 否定できなくなってしまう」

○櫻井
あくまで“最悪のシナリオ”
ということですが、
間違っても核兵器が
使われることのないよう
国際社会が
連携を強める必要があります。
16日から始まる
G7サミットでも
議論が交わされる見通しです。

 

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